ファッションブランド「ラコステ」創業者、ルネ・ラコステさんの知られざるブランドストーリーを綴る決定版ビジュアル評伝の日本語版『ルネ・ラコステ』が、9月8日(金)より、書店&オンライン書店で販売開始される。

同書は美しいイラストレーション満載で、ページをめくるだけでも楽しいコーヒーテーブルブック。ブランドのファンやテニスファンはもちろん、20世紀初頭からのファッションやライフスタイルに興味がある人にもおすすめだ。

歴史的テニス選手&ブランド創業者のラコステ氏

フランステニス界の歴史に残る名プレイヤーだったルネ・ラコステさん。その戦歴は輝かしく、全仏・全米・全英選手権を7回制覇した。だが、25歳の時、病気で突然の引退。その後の人生をコートの外で戦い続けた。

引退後、ラコステさんは「ラコステ」ブランドを創業。機能性スポーツウエアブランドのチャンピオンとなったのだ。誰もが知るあの「ワニ」のポロシャツ以外にも、発明家としてテニスの自動球出し機・メタルラケット・ゴルフのパターなど、次々とパテントを獲得。なかでもメタルラケットは、テニスというスポーツを大きく変革し、数々の名プレイヤーのパフォーマンスを支えた。

ラコステさんの妻、シモーヌ・ラコステさんはゴルフのチャンピオン経験者であり、彼女はテニスとともにゴルフにもその生涯を捧げたことで知られる。

知られざるブランドストーリーを楽しむビジュアル本

1933年、ラコステさんは半袖のポロシャツを生み出し、テニスウエアを様々な制約や既成概念から解き放った。これが「ラコステ」ブランドの誕生だった。

胸にブランドのロゴをつけることも、またラコステさんの「発明」だった。『ルネ・ラコステ』は、テニスで獲得した攻め方を貫いた92年の非凡で鮮やかな生涯を、豊富な写真資料や関係者の貴重な証言で描き出す、決定版ビジュアル評伝。ブランド85周年の記念出版として発行されたフランス語版を、90周年にあたって日本語訳。部数限定で一般発売する貴重な書だ。

ファッション・テニス・ゴルフ・クルマ。貴重な写真資料満載

同書で見られるのは、ラコステさんの幼少期から第二次世界大戦以降のファッション。また、イスパノ・スイザ社のクルマ、テニスやゴルフのスタイル。さらに、パリやバスクで過ごしたラコステ夫妻のライフスタイルなどを、たくさんの家族写真や記録写真を通して窺い知ることができる。

フロック氏により描かれたイラストレーションが全編を飾り、コーヒーテーブルブックとしても素敵な一冊に仕上がっている。

ラコステさんのニックネーム「ワニ」は、獲物を捕らえたら離さないというテニスのプレイスタイルから付いたという。そして、これは彼の経営論・リーダーシップ論でもあった。

ラコステさんの緻密な分析・忍耐力・努力、そしてユーモア……日本語版『ルネ・ラコステ』を通して、様々なエピソードから、そのカリスマを感じ取ってみよう。

日本語版『ルネ・ラコステ』
著者:ローレンス・ベナイム
翻訳者:佐藤澄子
イラストレーション:フロック
発行:2ndLap
発売日:9月8日(金)
定価:6,600円(税込)
判型:B5変形判
頁数:208頁

(高野晃彰)