【検証】XiaomiのRedmi 9Tを実機レビュー

続けてXiaomi編です。今回はXiaomiのRedmi 9Tを実機レビューしてみます。

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=XiaomiのRedmi 9Tは、同社が2021年秋に発売したスマホ。定価は17,490円。筆者は2年ほど前に、セールを狙って13,000円ほどで購入しました。なお購入動機は前述したように、筆者はGalaxyのスマホの発熱に悩んでおり、万が一メインスマホが使えなくなった際の「サブスマホ」として用意した形でした。その後、Galaxyを手放した後には押し上げられるようにして一時的にメインスマホとして使っていた時期もあります (画像引用元:Xiaomi公式サイト),『オトナライフ』より 引用)

Redmi 9Tも総務省の技適認証を得ており、Google Playプロテクトでもアプリの安全性に問題なし。そのためいくつかの欠点を除けばミドルローのスペックとしては非常に優れた端末です。ただし「メインスマホ」にはおすすめはしません。

技適認証は得ているの?

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=【左】Xiaomi Redmi 9Tの技適関連の証明番号は、「デバイス情報」→「認証」で確認可能。【右】OPPO Reno7 Aと同じく当該番号を総務省の電波利用ホームページで検索すると、技適の各種認証を受けています。本端末は総務省の認可をきちんと受けたスマホであると言えます,『オトナライフ』より 引用)

動画視聴やネットサーフィンはある程度はサクサク

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=動画視聴やネットサーフィンは基本的にサクサク。電波の悪い場所や人混みの中で使う際は重さを感じることもありますし、先に紹介したOPPOの端末に比べるとCPU性能は足元にも及びませんが、非常に安価な端末としては十分すぎる性能です,『オトナライフ』より 引用)

ベンチマークスコア

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=Geekbench 6での計測結果です。Single-Core ScoreとMulti-Core Scoreは共にOPPO Reno 7Aの半分程度のスコアです。値段相応の性能とはいえ、CPU性能が非常に低いことは間違いないです。この点もミドルローのスペックとしては他の機能や性能、使い勝手も併せて考えると優れているものの、メインスマホにはなり得ない理由です,『オトナライフ』より 引用)

デュアルアプリが利用可能

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(画像=XiaomiのRedmi 9Tでは「デュアルアプリ」を作成可能。デュアルアプリとは1つのアプリを「クローン」できる機能で、たとえばLINEを対象にデュアルアプリ機能を使うと「元のLINEはそのままに、クローンしたLINEアプリに別アカウントでログイン可能」です。端末の標準機能を使うだけで、2つのアカウントを1台で使い分けられるため極めて便利です,『オトナライフ』より 引用)

2年間利用してもバッテリーのヘタリは無し

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=2年間ほど利用していますが、バッテリーのヘタリや発熱は無し。たとえば会社員の方が利用するとして、通勤電車で動画視聴などをヘビーに行ったとしても十分にバッテリーが持ちます,『オトナライフ』より 引用)

ちなみに前述したGalaxyは、筆者の場合は2年ほど利用するとバッテリーの発熱も消耗も激しく「ポケットに端末を入れるのがためらわれる」のが正直なところでした。バッテリー性能に関しては、あくまで筆者の個人的な体験としてはSAMSUNGよりXiaomiの方が優れている印象です。

SIMカードの2枚差しが可能だが注意点も
Xiaomi Redmi 9TはSIMカードの2枚差しが可能です。ただし2枚差しはおすすめしません。理由は2022年1月18日に、Xiaomiが「デュアル SIM 機能をご利用の際に、 特定の条件下において緊急機関(110 番、118 番、119 番)へ発信できない場合があること」を発表済みである点。

緊急通報は常に安定的に行えることが望ましく、「発信できない場合がある」のであればデュアルSIM自体を本端末では使わないことをおすすめします。

参考元:Amazon「REDMI 9T をご利用中のお客様へ」

NFC機能に非対応なのも難点

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(画像=Xiaomi Redmi 9TはNFC機能を非搭載。よって運転免許証やマイナンバーカードのICチップを読み取る形の本人確認が不可です。たとえば上記はゆうちょダイレクトの「ゆうちょ認証アプリ」の例ですが、NFCが非搭載の端末では本人確認自体ができません。この点は非常に不便であり「メインスマホ」にはなり得ない要因の1つです,『オトナライフ』より 引用)

カメラ性能は低い

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=先に撮影したOPPO Reno 7Aと同条件で撮影したG-SHOCKの写真です。OPPOでの撮影と比較するといっそう「暗く、ちょっとぼやっとした」仕上がりであり、室内撮影という条件下であるとはいえスマホのカメラとしてあまり実用的ではない品質だと言えるでしょう,『オトナライフ』より 引用)

Google Playプロテクトでも有害なアプリはヒットせず

中国製スマホは危険?安全?Xiaomi・OPPOの端末はやめた方がいいのか実機レビュー
(画像=OPPO Reno7 Aと同様にGoogle Playプロテクトを利用しました。なお同機能では向かって右の画像のように、不要なアプリからはアプリの権限も自動的に削除してくれます。実際にXiaomi Redmi 9Tからは危険性の高いアプリは発見されず、少なくとも筆者の場合は「ある程度、安全にデバイスを利用できている」と言えそうです,『オトナライフ』より 引用)

総じてOPPO Reno7 Aと比較すると端末の性能が大きく劣ることに加え、デュアルSIM利用時の緊急通報の不安定さなど利用の不安点はいくつかあります。そのためメインスマホとしては「やめた方がいい」と筆者は考えます。一方でサブスマホとしてであれば、活躍の幅が一定程度あると言えるでしょう。

中国製スマホはなぜ安いの?

XiaomiとOPPOの端末を実機レビューしましたが、やはり多くの方にとってこの2つのメーカーの「安さ」は魅力に映るでしょう。メインスマホとしては不安な点があったとしても、サブスマホとしても手に取りたくなる価格帯です。安さの秘密は、大きく分けて2つです。

部品調達コスト
まず最大の理由は「部品調達コスト」の安さにあります。中国は人件費が安く、製造コストが安く、なおかつ工場が中国国内のメーカーに卸す場合は輸出のコストもかかりません。そのため中国国内のメーカーは安価に部品を調達し、スマートフォンを製造できます。最終的に国外に輸出するとしても「部品をそれぞれ輸入して組み立てる」のに比べれば、はるかに安価です。

マーケットサイズが大きい
中国は輸出に強いのはもちろんですが、内需も非常に大きいです。部品調達コストも安いため、アメリカや日本のメーカーよりも大きく値引いた価格で「薄利多売」をしても、十分な売上になるという一面もあるでしょう。

中国製スマホのデメリット

「安いから」といって中国製のスマホを利用するのは、デメリットもあります。筆者が今回検証したように、確かに中国製のスマホは技適認証を得ており、怪しいアプリも検出されません。しかし、それでも「バックドアが仕込まれている可能性」があるため、世界的な問題になっているという一面があるのです。

個人情報流出のリスク
前半で解説した通り、中国の各種法律によって端末のモバイルデータ通信の記録や個人情報は最終的に中国政府に渡る可能性があります。ハードウェアだけでなく、アプリでも危険性は指摘されています。たとえば実際にTikTokにはバックドアが仕込まれているという内部告発者の証言もすでに国内で報じられています。

参考元:TikTokに中国向け「バックドア」が存在、内部告発者が証言

そのため中国製のアプリやハードウェアを使う際は、個人情報流出のリスクも常に意識しましょう。

Android OS及びGoogle Playから締め出されているメーカーも
前半でHUAWEIのHarmonyOSについて紹介を行いましたが、やはりAndroidやGoogle Playが利用できないケースがあるのはデメリットです。HUAWEIに対して行われた数々の措置が、今後他のメーカーに飛び火する可能性もまたゼロではないでしょう。

HUAWEIのHarmonyOSが飛躍的な進歩を遂げていることも、無視できません。HarmonyOSは中国国内を中心に大きく広まっており、世界第3位のOSへと成長しています。HarmonyOS 4では対話型AIの搭載も発表済みであり、HUAWEIにとって「自社で世界第3位のOSを保有していること」は大きな強みになりつつあります。

参考元:HUAWEI HARMONYOS IS SPREADING LIKE WILDFIRE

HarmonyOSの基本機能はすでにオープンソースであり、他の中国製スマホがHarmonyOSを取り入れるといった展開もあり得なくはないでしょう。いずれにしても中国製スマホを使うのであれば、「HUAWEI問題の今後の展開」は中止すべき最重要事項の1つです。

まとめ

今回は中国製スマホの危険性や、Xiaomi・OPPOの端末はやめた方が良いのかを実機レビューしました。まずユーザーレベルで確認やある程度の対応が可能な「技適認証」「Google Playプロテクトによる有害なアプリの検出」についてはいずれのメーカーもまったく問題ありませんでした。

端末の性能も、あえて言えばXiaomiのRedmi 9Tは不足感が強いものの価格を考えると「サブスマホとして及第点」でした。とはいえこれらの検証は「バックドアの存在を否定できるもの」ではありません。そのため現実的には「中国製スマホのコストパフォーマンスや利便性などを重視するか」「安全性を重視するか」をユーザー個々人が判断して、利用することをおすすめします。

文・オトナライフ編集部/提供元・オトナライフ

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