▽米新規失業保険申請件数は3週連続で減少、5週ぶりの低水準

8月26日週までの米新規失業保険申請件数は22.8万件と、市場予想の23.5万件を下回った。前週の23.2万件(23.0万件から上方修正)以下となり、5週ぶりの低水準となる。

8月19日週までの継続受給者数は172.5万人と、前週の169.7万人(170.2万人から下方修正)を超え、米新規失業保険申請件数と反対にゆるやかな増加をたどった。

チャート:米新規失業保険申請件数は低水準で推移、継続受給者数も大幅増を回避

ursws (作成:My Big Apple NY)

――その他、オンライン求人広告大手インディードのリアルタイム求人動向は、8月もゆるやかな下向き、2021年5月以来の水準で低迷しています。

チャート:インディードのリアルタイム求人広告動向、2021年5月以来のレベルに落ち込んだ後は小康状態

indeed23aug (作成:My Big Apple NY)

肝心の米雇用統計・非農業部門就労者数(NFP)は、労働市場のひっ迫を表すかのような堅調なペースを維持してきました。しかし、年次のベンチマーク改定では、2023年3月までの12カ月間に30.6万人、下方修正されています。これまでのNFPが起業・廃業モデルでかさ上げされていたとすれば、2024年2月のベンチマーク改定で再び下方修正される可能性も。こうした状況を踏まえれば、仮に米雇用統計でNFPが上振れしても、年初来で全て下方修正されている事実もあり、割り引いて受け止められてもおかしくありません。

編集部より:この記事は安田佐和子氏のブログ「MY BIG APPLE – NEW YORK –」2023年8月31日の記事より転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はMY BIG APPLE – NEW YORK –をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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