売却時にはそれまでの利益に対して税金がかかるが、課税口座で保有し続けるとその後の利益にも税金がかかる。新NISA口座に移せば、そこからの利益は非課税となるため、最終的に手元に残るお金は多くなるのでお得だ。

利益が見込めないならそのまま保有

あまり値上がりしていない、マイナスになっているなど、今後も利益が見込めないと思われる株は、非課税というNISA口座のメリットを享受できないため、わざわざ買い直す必要はない。

新NISAは現行NISAと同様に、投資で損をしたときの損益通算や繰越控除といった税法上の優遇措置を受けることができないため、マイナスになっている場合はそれらの制度が利用できる課税口座で保有していたほうが有利になる。

長期的に値上がりする株で運用しよう

新NISAでは非課税期間が無期限となるため、長期的に値上がりしていく株を保有して、利益を膨らませることがおすすめだ。今後値上がりが期待できる株なら、買い直して新NISA口座で保有しよう。

文・阪田順子(ファイナンシャル・プランナー)
保険会社での営業、一般企業の経理職などを経て、2020年にファイナンシャル・プランナーとして独立。資産運用や株式投資の講座を開講。投資を中心にお金にまつわる記事の執筆・監修を行う。