宮崎県は、飲酒運転撲滅に力を入れており、幅広く運転代行文化が根付いています。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により台数を減らし、運転代行が見つからない、実車効率が上がらないなど問題が深刻化していました。

そんな中、株式会社Alpaca.Labと宮崎県宮崎市が連携協定を締結。2023年9月1日(金)より、宮崎県にて運転代行配車プラットフォーム「AIRCLE(エアクル)」のサービス提供を開始します。

位置情報から最適な配車を行う「AIRCLE」

「AIRCLE」は、利用者と運転代行業者をつなぐ配車プラットフォームサービス。今回は、沖縄県・福岡県・和歌山県に続く4つ目のエリア展開となり、宮崎市内より対応エリアを順次拡大予定です。

同サービスでは、利⽤者がスマホやタブレットから配⾞発注をすると、運転代⾏業者と利⽤者の位置情報を活⽤し、効率的なアルゴリズムにより最適な配車を⾏います。

アプリによる配車は平均30秒、平均到着時間は9分となり、従来と比較すると約80%以上の時間短縮に成功し、今までにない配車体験と業務改善を実現しているのだそう。

現在は、90,000ダウンロード、累計注文数20万件を突破。運転代行業者170業者370台以上が登録されるまでに成長しました。

連携協定の目的と取り組み内容

今回の連携協定は、市民生活の利便性を向上させ、市域の経済循環につなげていくことを目的としています。

具体的な協定内容は以下の通り。

  • アプリを活用した運転代行による公共交通の補完的役割に関すること
  • イベントや観光、ビジネス利用者などにおける移動手段の確保に関すること
  • 人や物の運送を通じた、モビリティによる新たなビジネスモデルに関すること

これを踏まえ今後は、株式会社Alpaca.Labが市民にアプリを利用した運転代行配車サービスを提供し、宮崎市が地域のインフラ課題を提供して運転代行配車サービスの利便性向上を図ります。さらに両者連携で宮崎市民へのサービス周知および広報を実施する方針です。

地元事業者との連携も推進

株式会社Alpaca.Labは、今回の宮崎展開において、8月25日に締結したテレビ宮崎との連携協定を皮切りに、各種組合や企業との取り組みを推進しています。

例えば、県内の運転代行事業者への「AIRCLE」の導入・利用促進については、宮崎県自動車代行事業協同組合の協力を得ました。

「AIRCLE」の告知については、ニシタチまちづくり協同組合から賛同を得て、組合加盟飲食店で利用者向けの告知を実施します。

同社は今後、地元事業者との協議やパートナーシップの構築に努め、市内の交通インフラの補完とモビリティの新たな可能性を探るとともに、同市の運転代行の質向上、飲酒運転事故撲滅を推進する構えです。

(文・Higuchi)