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雨には汚れが含まれてるって知ってた?
車に付着する雨汚れ「イオンデポジット」と「ウォータースポット」
車に付着した雨汚れはどうやったら落とせる?
雨汚れ対策にはコーティングは親水性か疎水性がおすすめ
雨には汚れが含まれてるって知ってた?
「雨で車が綺麗になる」と思っている自動車ユーザーは結構多いものです。筆者の周囲でも、雨の日は洗車の代わりと誤解している人もいます。
確かに、ボディ表面に降り積もったチリやホコリは、ある程度の量の雨が降ると流されていきますが、雨は同時に別の種類の汚れを運んできているのです。
例えば、「雨染み」と呼ばれるボディ表面に残る白っぽいウロコ状の汚れや、ボディの隙間から下へ延びる白い汚れの筋は、文字通り雨による汚れが原因です。これは水に含まれるミネラル分と雨水が蒸発した後に残る酸化物が、ボディ表面に残ってしまっている状態です。
このように、雨の成分を細かく見ていくと、あまり車のボディにはよくない成分も多いのです。
車に付着する雨汚れ「イオンデポジット」と「ウォータースポット」
©Paylessimages/stock.adobe.com
雨の後に車に残る汚れは、大きく2つに分けられます。イオンデポジットとウォータースポットです。
イオンデポジットは、水に含まれる不純物であるミネラル成分が、イオン結合で結晶化し、ボディの上に堆積したものです。雨水に限らず、水道水にもミネラル成分は含まれており、洗車後に拭き上げを怠っても、雨上がりとおなじようにイオンデポジットが形成されます。
イオンデポジットは、次々とボディの上に堆積し、水の流れをせき止めていきます。ボディ表面の滑らかさが無くなっていき、雨水がボディの上に残るようになると、今度はウォータースポットを発生させる要因になります。
ウォータースポットは、ボディの上に残った水滴がレンズの役割をして日光などの光を収束させ、ボディ表面に焼き付きを起こすものです。
イオンデポジットが凸状になり、ウォータースポットは凹状となってボディ表面は凸凹に変わります。水の流れがさらに悪くなり、イオンデポジットとウォータースポットがさらに発生しやすい環境を作る悪循環が始まるというわけです。