目次
AT車とMT車の違いは?
自分に合ったマニュアル車の選び方
AT車とMT車の違いは?
MT車(マニュアルトランスミッションを採用している車)と、AT車の大きな違いは、運転手が変速を手動で行うか否かということ。MT車は速度(エンジン回転数)に応じて、使用するトランスミッションのギアを運転手が手動で選択・切り替える必要があります。
その際、クラッチペダルを踏んだり、シフトレバーを操作したりする必要があるため、自動車教習所ではMT車免許取得希望者とAT車限定免許希望者とでは、実技のカリキュラムに若干の違いがあります。
したがって、MT免許保持者はMT車とAT車どちらも運転することができますが、AT限定免許保持者はMT車を運転することができません。AT限定免許保持者がMT車を運転する場合には、自動車教習所で限定解除講習を受けるか、運転免許試験場で一発試験を受けて限定条件を解除する必要です。
現在、新車で購入できるMT車は減少傾向にあることも影響し、初めて免許を取る人の8割ほどがAT限定免許と言われています。
自分に合ったマニュアル車の選び方
この項目では「自分に合ったマニュアル車の選び方」を3つの観点にわけて解説します。
近年販売されている車は、オートマチックトランスミッションを採用しているのが定説で、マニュアルトランスミッションを使用している車種は激減しています。そのような状況でもマニュアル車を選択する人は車に対しての“愛”が強いでしょう。
以下で示す3つのポイントに注目して、マニュアル車選びを進めるとよさそうです。
- 運転に労力をいとわないか
- シフトチェンジがしやすいか
- 扱いやすいボディサイズか
運転に労力をいとわないか
1つ目の要素は「運転に労力をいとわないか」です。
マニュアル車は「ギアのシフトチェンジ」がデメリットに挙げられます。ドライバー自身が的確なタイミングでギアを変えなければならず、車の走行状況に応じたシフトチェンジが求められます。
オートマチック車であれば「パドルシフト」と呼ばれる装備が搭載されている車種を除いてシフトチェンジの操作を行う機会はごく僅かです。シフトレバーを「D」(“ドライブ”を示している)レンジへ入れて、ステアリング・アクセル・ブレーキを操作できれば大きな負担が少なく車を走らせられます。
一方、マニュアル車は前述のシフトチェンジ操作を使わなければまともに走行できず、シフトレバーやクラッチペダルの操作が追加されるため、ドライバーの負担が増えるでしょう。慣れてきたら負担に感じませんが、身体の体調や疲れ具合によってマニュアル車が負担に感じるかもしれません。
運転の負担を加味して、まずはマニュアル車でなければならない理由があるかどうかから考えるとよさそうです。
シフトチェンジがしやすいか
2つ目の要素は「シフトチェンジがしやすいか」です。
マニュアル車は、オートマチック車でのステアリング・アクセル・ブレーキの操作に加えて、ギアの変速をしなければならないためシフトレバーとクラッチペダルも使わなければなりません。
正確にシフトチェンジを行わないと、車の走行に支障をきたすほか、「エンスト」(エンジンが停止してしまう現象)や坂道発進で車両が後ろに進んでしまうなどの危険につながりかねません。
近年ではクラッチペダルの操作がしやすく、エンストしたり坂道発進で車体が後ろに進んだりするのを予防できるシステムも開発されて、標準装備されている車種があります。マニュアル車を購入するのが初めての人、あるいは久しぶりな人なら付帯しているシステムにも注目して、試乗でシフトチェンジがしやすいか試すのがよいでしょう。
扱いやすいボディサイズか
3つ目の要素は「扱いやすいボディサイズか」です。
ふと見て、マニュアル車と直接関係ないように感じますが重要な要素となるかもしれません。
1つ目・2つ目の要素で解説したシフトレバー・クラッチペダルの操作に気を取られていると、大柄なボディサイズの車両では運転に不安を感じるのではないでしょうか。近年の新型車はボディサイズが大きくなりつつあり、ひと昔前にマニュアルトランスミッションが採用されていた“ホットハッチ”などと比べて扱いが難しく感じます。
不安を感じるのであれば、軽自動車およびコンパクトカージャンルでもマニュアルトランスミッションを搭載したグレードが設定されている車種から慣れていくとよいでしょう。日本の公道は車線が狭い場所も多々見受けられるため、運転に不安を感じずマニュアル車を楽しめるかもしれません。
文・MOBY編集部/提供元・MOBY
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