アタリの出方
タチウオのウキ釣りにおいて、最も難しいのがアワセ。活性により、様々なアタリの出方があるからだ。ここでは、著者流アタリの出方別対処法を紹介しよう。
ウキが沈む
最も多いのが、ウキがジワ~っと沈んで動かなくなるパターンと、どんどん沈んでいくパターン。この場合はラインをある程度送り込み、タチウオがエサをしっかりと食い込むまで、しばし待ってみよう。目安として、キビナゴ1匹刺しの場合は、20秒~1分程度待つことになる。その後、軽くラインを張ってみて(聞きアワセ)、手もとにゴンゴンッという感触を感じた瞬間に、大きく竿をあおってアワセを入れる。
大抵はこれでフッキングするが、もし空振りしてしまった場合は、エサに注目したい。しっかり残っている場合はもっと長く待ち、エサが無い場合はもっと早くアワセを入れると、やや確率がアップする。
走るパターン
高活性時に多いのが、ウキが真横・もしくは斜め下方向に一気に引き込まれるパターン。反射的にアワセを入れがちだが、すぐにアワセてはいけない。こういう時は、ほかのタチウオにエサを横取りされないよう、エサを咥えて走っているだけと考えられる。そのため、一度ラインをフリーで送り込んで様子を見てみよう。
ある程度したらストップするので、そこから一息おいてアワセを入れる。そのまま突っ走るようなら、竿に重みを感じた瞬間に、走っている方向と逆向きに強くアワセを入れるといい。
止まるパターン
流れていたウキが、突然ピタッと止まることがある。これは居食いしていることが多いので、そのまましばらく待ってみよう。ウキに変化が出れば、上記で紹介したタイミングでアワセを入れるが、1分以上変化がない場合はラインを張り、軽く聞きアワセを入れてみよう。
「ガツガツ」という感触であればまだアワセを入れず、「ゴンッ!」と強く引き込むようならアワセを入れよう。
ウキが倒れるパターン
これはタナが合っておらず、食い上げを起こしている。そのままの状態にしていると道糸を切られる危険があるため、素早く糸フケを取ってから感触を確認する。

一気に引き込むようならそのままアワセを入れるが、「ガツガツ」と食っている感触があるなら、止まるパターンと同じように、アワセのタイミングを計るのがいいだろう。
取り込み方
ヒットした後は極力糸フケを出さないよう、一定の速度でリールを巻いていく。途中で軽くなることがあるが、これは抵抗していたタチウオがこちらを向いた証拠だ。ここで油断して緩めると、ラインブレイクや針ハズレでバレる危険性があるので、そのまま巻き続けよう。

足元まで寄せたら、周囲に気を付けてそのままゴボー抜きしよう。堤防からでも稀にメータークラスがヒットするが、そういったときは慌てずタモを使用するといい。