暑~い夏、特においしく感じるのがビールですね。
ギリシャはあまりビールのイメージは強くないかもしれませんが、実はその歴史は長く、青銅器時代から造られていたそう。ビールの原料の栽培は欧州では北の方が適しているためビール文化はワインほどは発達しなかったものの、90年代後半からクラフトビールの製造が始まったりと、ギリシャでも「ご当地ビール」がどんどん増えています。
クラフトビールを出すお店も今ではとても多いのですが、ギリシャ中から選りすぐったクラフトビールを洗練されたフードメニューと一緒に楽しめるビアレストランをロドス島に住む友人が開いたと聞いて、早速取材させてもらいました。
目次
ロドス島旧市街の新規オープン店、Beerõkouto(ビロクト)
選りすぐりのクラフトビールほか、各種ドリンクも楽しめる
ロドス島旧市街の新規オープン店、Beerõkouto(ビロクト)

聖ヨハネ騎士団が築いた城塞都市でよく知られるロドス島。現代では旧市街と呼ばれるその都市は保存状態がとてもよく、世界遺産にも登録されています。強固な城壁に囲まれた旧市街の中には博物館や土産物店、飲食店などのほかにペンションや民家もひしめき合っています。中世の石造りの重厚な街並みにオスマントルコ占領時代のエキゾチックさも加わって、訪れる人を魅了します。
私たち家族はロドス島近くのシミ島へ毎年バカンスに行くのでよく立ち寄るのですが、大好きな場所のひとつです。
旧市街に昔からある飲食店のひとつが時計台そばのママ・ソフィア(Mama Sofia)なのですが、一族で経営しているそのお店のソティリスさん&ディミトリスさん兄弟が今年独立して旧市街内に開いたのがビロクトです。ギリシャ語でビール箱やビール缶という意味のこのお店の誕生秘話を聞いてみました。
ビロクト誕生の経緯
元々、クラフトビールがとても好きだったというソティリスさんとディミトリスさん。ママソフィアにいたときも、お二人の提案で数種類のクラフトビールをメニューに入れていて、それを目当てに来る観光客も多かったとのこと。
クラフトビールのコアなファンは年々増えていて需要が見込まれたのと、ロドス島にはクラフトビールをメインにしているお店がまだなかったことから、「ギリシャ各地のクラフトビールを出すお店をやってみたら面白そう!」と、コンセプトが決まったそうです。

オープンにあたってタッグを組んだシェフとバーテンダーは、ソティリスさん&ディミトリスさんの友達。しかし、ただの仲良しグループではありません。
シェフは海外(コペンハーゲン)の高級店で働いた経歴があり、バーテンダーはロドスの有名店のバーで働いていた経歴、そしてオーナーの二人は長年ママソフィア で働いてきた接客のプロ。気心が知れた仲間であり、それぞれの仕事にプライドを持っているプロフェッショナルの集団だからこそ作り出すことができた特別な空間なのでしょうね。
選りすぐりのクラフトビールほか、各種ドリンクも楽しめる

お店の目玉は、まず何と言ってもビール!ギリシャ各地から取り揃えた60種類以上のクラフトビールはどれを頼もうか目移りしてしまいそう。ラベルのデザインがお洒落なものが多いので、気になったのをジャケ買いしてみても楽しいですね。ビールは好きだけどあまり詳しくないし......という方は、気軽におすすめを聞いてみて。
クラフト生樽も3種類あり、迷ったらスナック付きの3種類お試し生ビールセットをどうぞ。

クラフトビールを使ったビアカクテル、ギリシャの酒やリキュールを使った創作カクテルもいろいろあるので、カクテル好きな方も満足できるはず。他にも、ギリシャワイン、ノンアルコールドリンクやソフトドリンク、ジュース類も揃っていますし、豆からこだわった美味しいコーヒーも人気です。
