ポイント3:サイドバックの穴を突く

神戸のプレーの特徴に、サイドバックのメンバーも含めて攻撃するという点がある。従って神戸の攻撃終了後、自チームに攻撃ターンが回ってきた時に、手数をかけずにサイドバックが上がった穴を突くことができるかもポイントとなるだろう。

神戸が敗れた試合の1つ、第17節のセレッソ大阪戦(1-2)にはそれが見られた。試合全体を通してC大阪は神戸のサイドバックを狙い続け、特にFWカピシャーバや途中出場のMF上門知樹のポジション取りが良かった。

得点には至らなかったが同試合前半20分のシーンは印象的だ。C大阪のDF進藤亮佑がロングボールでカピシャーバへパス、そこからクロスでMF香川真司のヘディングシュートへと繋げた。このことから、ロングボールでシンプルに裏を取ることも有効な方法と言える。


名古屋グランパス DF森下龍矢 写真:Getty Images

神戸に対抗するフォーメーション【3-4-3】

以上3つのポイントを踏まえ、神戸に勝つために最適なフォーメーションは[3‐4‐3]となるだろう。

特にポイント2とポイント3への対策として、運動量が豊富なウイングバック(WB)がいることが重要だ。「豊富な運動量」と「攻守での対人力の高さ」を持った選手を配置したい。

具体的な選手例には、名古屋グランパスDF森下龍矢、北海道コンサドーレ札幌DF中村桐耶などが挙げられる。森下については説明するまでもなく、サイドの選手としては日本トップクラスだ。中村は普段センターバック(CB)で起用されているが、守備時の対人の強さと組み立てができる攻撃力が魅力的な選手であり、サイドでも十分能力を発揮できるはずである。