BMW R1200GS アドベンチャーの車種プロフィール
2006年に発売されたR1200GSアドベンチャーは、R1200GS(2004年~)のバリエーションモデル。もともと道を選ばないマルチパーパスモデルだったR1200GSのオフロード特性とロングライド機能を強化したものだった。燃料タンク容量は、R1200GSの20Lよりも大きな33Lで、無給油走行距離を大幅に向上させ、前後サスペンションのストローク延長やオフロードバイクのようなシートの採用などで、悪路走破性を向上させた。
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バイクインプレ
車両の特徴
スタンダードモデルとの大きな違いは、大容量の33L燃料タンク、ストロークが20mm伸ばされた前後足回り、大型のウイングスクリーンなど。
加えて、タンク・エンジンを保護するパイプ製のガード類など、ハードな長旅をこなすための特別な装備が奢られた。
エンジン
2010年モデル以降にDOHC化されたボクサーエンジンを搭載。
DOHC化によって燃焼効率の向上と、低速域でのトルク確保を実現している。
低速域から非常に力強いトルク、そして強大な駆動力を発生し、またミッションがローギアードに設定されていることもあって発進時にエンストの心配はほぼない。
足回り
フロントフォークはテレレバー、リヤはパラレバーを採用し、ストローク量は前後ともにスタンダードのGSより20mm延長されている。
満タン時には271kgもの重量になる車体だが、よく動くサスペンションのおかげで、コーナー時に路面をなめるようなトレースが可能。
また、路面からの衝撃吸収にすぐれ、ライダーに不快な振動が伝わりにくいため、疲労を軽減する要因のひとつになっている。
サスペンションの細かな設定が可能な電子調整サスペンション・ESAや、急加速時タイヤ空転や前輪のリフトをコンピューターで制御するASCなども装備する。
走り
大容量の燃料タンクや、強固なガード類などの特別装備をもつため、車体が重く、重心が高めになりがちだ。
しかし、そうした重量級の車体を安定させるのに十分なだけのトルクと駆動力を発生するエンジンを搭載している点が大きな特長だといえる。
タンクまわりの重さを生かせば車体はパタッと倒れて、そして次のコーナーに備えて車体を起こすときは、強力なトルクを生かしてアクセルを開ければ車体はスムーズに立ち上がってくれる。そうした走りを許容してくれるだけの高い安定性を誇る。
アドベンチャーの名が示すとおり、ハードな長旅をこなすための装備が充実している。
600~700kmであれば無給油でツーリングできるほどの燃料タンク。もうひとつの利点としては、タンク形状が横側に張り出しているため、カウルのような役割を果たして、ライダーを風圧から守ってくれる。
ビッグアドベンチャーゆえに都市部などでは持て余すかもしれないが、いったん走り出してしまえば、そうしたネガも気にならなくなるほどの快適性と運動性を誇る。旅をする上ではまさに「無敵のバイク」と呼べる存在だろう。