「度々」の用い方

ここからは「度々」の使い方について見ていきましょう。
「度々申し訳ありません(すみません)」に込められたニュアンス
何度も相手に手間を取らせた場合に「度々申し訳ありまん(すみません)」が使用されます。
これら「度々申し訳ありません(すみません)」には謝罪のニュアンスが込められています。
例えば、1通目のメールの返信がないにもかかわらず2通目のメールを送信した場合などで使用されるケースが多いです。
その場合、何回もメールを送ることについて謝罪の意味合いが含まれます。
「度々」はそれら謝罪の際にも使用できると覚えておきましょう。
「度々ありがとうございます」という表現の意味合い
逆に何度も相手のお世話になった場合には「度々ありがとうございます」が使用されます。
これら「度々ありがとうございます」には感謝の意味合いが込められています。
例えば、1回助言してもらったにもかかわらず2回目の助言をいただいた場合などで使用されるケースが多いです。
その場合、何回も助けてもらったことについて感謝のニュアンスが含まれます。
「度々」はそれら感謝の際にも使用できると覚えておいてください。
「度々の質問」とは
仕事をしていると幾度となく質問をする場面も出てくるでしょう。
その際に重ねて質問をする際は「度々の質問となり……」と表現されることが多いです。
逆に何の言葉も添えることなく何回も質問すると失礼に当たることもあるかもしれません。
そのため「度々の質問で心苦しいのですが」などと付け加えるのが最適と考えられています。
それらの場面で使用できることも覚えておくと役立つかもしれません。
「度々」を用いる際の注意点

最後に「度々」を使う時の注意点についても見てみましょう。
初めての相手には使わない
「度々」はあくまでも繰り返されることについて使用されます。
そのため、初めての相手には原則として使用しません。
初めての電話や初めての手紙などでいきなり「度々」と書くのはNGです。
初対面なのに「度々」を使用すれば「以前に会ったことがありましたか?」と変な誤解を招くこともあるかもしれません。
そのため、初めての方には「度々」は使用しないのが普通です。
結婚式や葬式などでは使ってはならない
「度々」はいわゆる重ね言葉の一種となります。
そのため、結婚式や葬式などでは使用できません。
2度目の結婚式や2度目の葬式というのは不吉です。
そこは1度目で済むよう「度々」などの重ね言葉は使用しないようにしておきたいです。
「度々お世話になっております」という表現は不適切
ビジネスのメールなどでは冒頭に「お世話になっております」という文言を加えることがあります。
しかし「度々お世話になっております」という表現は適切ではありません。
むしろ不自然なので、他の言葉で代用するようにしたいところです。
例えば「度々恐れ入ります」「度々失礼します」などのような言葉を添えてから、本題に入るのなら問題はありません。
そこは不自然な言葉とならぬよう気をつけましょう。