玄光社が、東京・京橋の「ギャラリー檜」で8月21日(月)から始まる「Diffusion デジタル印刷×版画×写真のコラボレーション展」にて、8月22日(火)と23日(水)の2日間にわたりギャラリートークを開催する。

現代において、本や写真がどのような工程を経て作品として人々のもとに届けられるのか。気になった人はチェックを。

紙メディアの未来を探るコラボ展が京橋で開催

現代は、画像生成AIによって作成されたイメージがSNSを通じて瞬時に拡散される時代だ。しかし、それらの情報はしばしばネット上で消え去ってしまう。情報の拡散だけではなく、アートの拡散と伝播には物理的なメディアが不可欠だ。

版画・写真・印刷など、紙や支持体に定着されたメディアのことを英語においてはすべて「print」と呼ぶ。

本展では、この3つの分野のアーティストがコラボレーションしたプリント作品とアートブックを展示。また、8月22日(火)と23日(水)の各日17時30分からは、プリント作品とアートブックの制作をテーマにギャラリートークを実施する。

第一夜「高品質な紙とデジタル印刷で作るARTBOOKS」

アーティストにとって自分の作品集を作るのは一大プロジェクトだ。ネット印刷とは一味違う、ハイクオリティなアートブックを作るにはどうすればいいのだろうか。8月22日(火)は紙と印刷と出版の専門家3名が、デジタル時代の紙と印刷、本作りについてのトークを繰り広げる。

第二夜「デジタル印刷×版画×写真のコラボレーション」

8月23日(水)には、出展作家の箱守夏子(はこもりなつこ)氏と茂手木秀行(もてぎひでゆき)氏、プリント制作者の小島勉(こじまつとむ)氏がセッションを行う。

箱守氏は、学生時代に伝統的な木版技法やリトグラフにおける写真製版を学び、1990年代半ばからはインクジェットによるプリント作品を制作。現在はiPadを活用した写真・ドローイング・ペインティングを組み合わせたミクストメディア・アートに取り組む人物だ。

茂手木氏は写真家で、デジタル写真作品を数多く手がけている。デジタルフォトの黎明期を経験し、雑誌『クロワッサン』『ターザン』『ポパイ』『ブルータス』の撮影も担当していた。

小島氏はインクジェットプリンターによるアートプリント制作を手がける人物。さまざまなジャンルの作品制作に携わり、イラストや写真、文化財などに関わってきた。

デジタルツールを使いながらも、紙にこだわって作品づくりや仕事をしている3名が、出展作品の舞台裏や、紙の面白さ、プリントの面白さについて語る。

版画・写真・デジタル印刷の3つのメディアが競演する貴重な機会。新しいアートの可能性を京橋で体験してみては。

Diffusion デジタル印刷×版画×写真のコラボレーション展
会期:8月21日(月)〜26日(土)
開廊時間:11時30分〜19時 ※最終日は17時まで
会場:ギャラリー檜
所在地:東京都中央区京橋3-9-9 ウィンド京橋ビル2F

(IKKI)