マレーシアのある警察官が、現地に伝わる吸血鬼ポンティアナクらしき映像を撮影したとして話題になっている。

 地元メディアの報道によると、この奇妙な映像は、ジョホール・バル市で警官として働くイクマルという人物によって撮影され、ネットに投稿された。先日イクマル氏がパートナーとパトロールに出かけた際、2人は禁止区域から発せられる不可解な音を聞いたという。状況を調査するために赴いたところ、白い服を着た不気味な女性を目撃。その姿はまるでマレーシアの民間伝承で古くから恐れられてきた復讐に燃える吸血鬼「ポンティアナク」そのものであったという。自分たちが遭遇したものに驚きながらも、イクマル氏は携帯電話を取り出して一部始終を撮影。その映像をSNS上で共有した。

伝説の吸血鬼UMA「ポンティアナック」の撮影に成功か!? マレーシアの警察官が遭遇!
(画像=画像は「YouTube」より、 『TOCANA』より 引用)

 UMA(※1)にも分類されることがあるポンティアナックは、出産時に死亡した女性の悪霊だともいわれている。青白い肌の美しい女性の姿をしており、被害者は男性が多く、その鋭い爪で胃に穴を開けられて内臓を貪り食われたり、男性器を引き裂かれて殺害されると言い伝えられている。

 動画を見た多くの人々は彼がポンティアナックや幽霊に遭遇したのだと考えたようだが、一方でイクマル氏らがネットで注目を集めるためにフェイク動画を作っただけだという懐疑的な声も上がっていた。そのため、イクマル氏は「信じるか信じないかは視聴者次第だ、動画を見て何を思うかは人それぞれの権利だからだ」と認めたものの「動画は私自身が経験したことであり、わざわざ捏造する理由はない」とも主張している。  イクマル氏によれば、パトロール中にポンティアナックに出くわしたのはこの事件が初めてだったというが、幽霊らしきの存在を認識することは彼の仕事では何度もあることだと述べている。 「不穏な音は、特に夜間や早朝の勤務中によく聞こえる。実際、お年寄りも幽霊やポンティアナックの疑いがある生き物に遭遇した経験を語っている」と語っているが、さすがにこの程度では警察の記録として報告はしていないという。  マレーシアやインドネシアでポンティアナックの目撃報告はたびたびされているが、その多くがいたずらの類だといわれている。2010年には警察官のグループがポンティアナックを撮影したとする動画を公開したが、こちらも作り物だと見られている。

 果たしてイクマル氏らはパトロール中に何を撮影したのだろうか? それは本物のポンティアナックなのか、それとも作り話なのか? 皆さんも動画を見て考えてみてほしい。

(※1) UMA(ユーマ、Unindentified Mysterious Animal)とは未確認生物を意味する和製英語。未確認生物とは何世紀にもわたって語り継がれてきた物語や伝説に登場したり、また、今日でも目撃例があるが実在が確認されていない生物のことだとされている。物語、伝説、噂話などで語られる生物であるため、科学的な対象ではなく、“オカルト”に分類される。英語圏で、未確認生物はCryptid (クリプティッド)と呼ばれ、これを研究する学問はCryptozoology(クリプトズーロジー、暗号生物学)と呼ばれるのが一般的。

参考:「My Metro」

【本記事は「ミステリーニュースステーション・ATLAS(アトラス)」からの提供です】

文=加藤史紀(ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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提供元・TOCANA

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