この秋、大阪にオープンするシアターコンプレックス「扇町ミュージアムキューブ」。映画から伝統芸能まで、アートファンには待ちきれない複合文化施設となっている。

その中の「扇町キネマ」でナショナル・シアター・ライブ作品の上映が決定し、スケジュールが発表となった。10月3日(火)から人気の5作品『リア王』『かもめ』『ハムレット』『るつぼ』『フランケンシュタイン』が順次上映される。

KING LEAR by Shakespeare,     , Writer - William Shakespeare, Director - Jonathan Munby, Designer - Paul Wills, Lighting Oliver Fenwick, The Duke Of Yorks Theatre, 2018, Credit: Johan Persson/

KING LEAR by Shakespeare, , Writer – William Shakespeare, Director – Jonathan Munby, Designer – Paul Wills, Lighting Oliver Fenwick, The Duke Of Yorks Theatre, 2018, Credit: Johan Persson/

新たなカルチャーの発信地「扇町ミュージアムキューブ」

10月2日(月)に開業する扇町ミュージアムキューブは、3つのシアターと7つの多目的スペースからなるシアターコンプレックスだ。

映画・演劇・音楽・舞踊・伝統芸能・美術・体験型講座などさまざまな文化がクロスする新しいアートの発信地を目指す。

そのうち扇町キネマはドキュメンタリー、インディーズ、アート系作品を得意とする「第七藝術劇場」を映画プログラム編成のパートナーに迎え、ミニシアターとして展開される。

今回上映が決定したナショナル・シアター・ライブ(NTLive)は、英国で上演された話題の舞台を世界の映画館で気軽に鑑賞できる上映イベント。

最先端の撮影技術により、舞台上で巻き起こる役者同士の空気感や鮮度はそのままに、より臨場感あふれる映像になっているのが特徴だ。

感情の揺らぎをとらえるクローズアップから、趣向を凝らした美術セットをくまなく楽しめるワイドショットまで、こだわりのカメラワークで現地の劇場のベストシートにいるかのような観劇体験をもたらす。

10月は『リア王』と『かもめ』を上映

10月3日(火)~10月7日(土)までは『リア王』と『かもめ』を日替わりで上映。11月は『ハムレット』『るつぼ』、12月には『フランケンシュタイン』を予定する。詳細は後日発表される。

『リア王』は英国を代表する名優イアン・マッケラン氏が主演。シェイクスピアの原作を、日本でも人気が高い演出家ジョナサン・マンビィ氏が演出した。

『かもめ』はアントン・チェーホフの愛と孤独の物語を21世紀にアレンジした作品で、『ゲーム・オブ・スローンズ』で世界的な人気俳優となったエミリア・クラーク氏がウエストエンドで初主演した作品となる。

ベネディクト・カンバーバッチ氏の『ハムレット』は、オンラインチケットが発売されるやいなや10万枚のチケットが即日完売した大人気舞台だ。

関連して、11月には扇町ミュージアムキューブのオープニングラインナップとして、ハムレットを題材とした演劇2公演が決定している。

11月3日(金)~11月5日(日)にはエイチエムピー・シアターカンパニー<シェイクスピアシリーズⅢ>『ハムレット 例外と禁忌』。11月16日(木)~12月11日(月)には、うさぎの喘ギ『演劇RTA ハムレット』を予定する。

さまざまなカルチャーが交差する複合施設ならではの企画。ナショナル・シアター・ライブ版『ハムレット』と合わせて楽しみたい。

扇町キネマ「ナショナル・シアター・ライブ」
日程:10月3日(火)から順次
所在地:大阪府大阪市北区南扇町6-26 扇町ミュージアムキューブ CUBE03
料金:一般3000円

(SAYA)

©NTLive『リア王』(C)Johan Persson