履き続けると深まる 
フーガの履きやすさ

なのですが、フーガを購入してから数カ月は、ほぼ履きませんでした。

トラッパーより堅牢な作りなので安心感も高くなりましたけれど、重量も増えて軽快さが減りました。また靴全体の剛性が上がったことが、履き心地の硬さとして感じられました。それほど距離を乗らない毎日の通勤では、トラッパーの軽快さが履きやすさにもなっていたのですね。

そんなこともあって、他メーカーのライディングシューズを履いていたのですが、早々にソールが剥がれてしまいました。で、フーガを履くことにしたのですが、1カ月も経つ頃には足にすっかりなじみ、フィット感もさらに向上。革に柔らかさも出てきて、シフトチェンジやブレーキペダル操作も意のままにできるようになっていました。

そして何よりも靴としての基本性能が高いので、バイクを降りた時の歩行性が抜群にいい。履くほどに足になじむのはガエルネ製品に共通する特徴ですが、まさにそれを体感できました。

ED-PROのようなスネのプロテクションはないけれど、履きやすさと操作性のよさはフーガのほうが上で、それは林道などのダート走行でも繊細なマシンコントロールのしやすさになっています。また、林道はレースのようにハイスピードで走ることもないので、プロテクション性も個人的には不安はありません。

ということもあって、ここ10年くらいの林道ツーリングはED-PROではなく、フーガを愛用しています。

という具合にオンロードからオフロードまで履いていますが、「ウォータープルーフポリッシュ」だけでメンテナンスできる手軽さもメリットです。フーガは完全防水仕様ではないですが、小雨程度ならしのげたのと、そもそも雨の日はバイクに乗らないようにしていました。どうしても乗る場合は、防水ソックスを履いていましたね。

10年以上履いてきましたが、擦り減ったソールを一度交換したくらいで、堅牢な作りは相変わらずです。バイク通勤しなくなって履く頻度が減ったこともありますが、もうすぐ還暦の自分には、一生モノの一足になるだろうと思っています。