1970年代にパキスタンからニューヨークに移住したアフメド氏は、「旅行者も恐ろしいだろう」と述べ、このような犯罪は、街にとっても「良くない」と語っている。

警察は翌日の14日、ディビッド・トロットマン(38)を傷害の容疑で逮捕した。トロットマン容疑者は同日午後2時半ごろ、チェルシーにある23ストリート駅で、乗客の顔面を殴ったとして、タイムズスクエア駅で拘束された。

トロットマン容疑者には、複数の犯罪歴があった。ニューヨークポスト紙によると、先月12日、ウォール街で歩行中の女性の臀部をつかんだとして、強制わいせつ罪で起訴された。ほかにも器物損壊や不法侵入、無賃乗車、窃盗などでの逮捕歴があるという。

あるホームレスの男性は地元テレビ局WABCの取材に、物乞いの人々は、何日も食べ物を口にしていない場合があり、観光客に追い払われたりすると、過剰反応する場合があると説明。そうしたやりとりが「思わぬ事態に発展することもあるだろう」と語っている。

ニューヨーク市の地下鉄での犯罪件数は昨年、2021年に比べ30%増加した。警備を強化するため、1,200名の警官が追加配備され、今年の犯罪件数は4%減少している。