ブレーキ・システムの設計・開発・製造において世界的なリーダーのブレンボ社は、2023年8月2日、インテリジェント・ブレーキ・システムSENSIFY(センシファイ)を日本向けに発表した。

SENSIFYは世界に知られるブレンボのブレーキ部品と人工知能、先進ソフトウェア、センサーを統合し、タイヤごとのブレーキ制御を可能にした革新的なブレーキシステムだ。この最先端のブレーキシステムにより、走りの快適性と安全性でまったく新しい体験を実現している。

ブレンボ社は来たるSDVに対応する革新的ブレーキ電子制御システム「センシファイ」を発表
(画像=『AUTO PROVE』より 引用)

ブレンボ社のダニエレ・スキラッチCEO
「SENSIFYはブレンボのビジョンである『Turning Energy into Inspiration』を存分に体現した先駆的技術であるとともに、現在の自動車業界に求められる持続可能なデータ駆動型先進ソリューションを提供するという意味でも大きな前進です。私たちは日本市場に大きな可能性があると認識し、今後、日本の主要自動車メーカーとともに、SENSIFYだけが提供できる快適な走りと最大限の安全性を追求していきたいと考えています」と語っている。

ブレンボ社は来たるSDVに対応する革新的ブレーキ電子制御システム「センシファイ」を発表
(画像=『AUTO PROVE』より 引用)

SENSIFYは、新世代の自動車の特徴に合わせて従来のブレーキシステムを単に改良したものではなく、未来の自動車を念頭にゼロから開発されている。

だからこそ、SENSIFYによって車両との統合が単純化し、高級スポーツカーからシティカー、EV、ロボットタクシー、最新の商用車、はてはレーシングカーに至るまで搭載可能で、自動車メーカーにとっては柔軟な開発が、そして設計者にとってはこれまでにない、自由な発想が可能になるのだ。

ブレンボ社は来たるSDVに対応する革新的ブレーキ電子制御システム「センシファイ」を発表
(画像=『AUTO PROVE』より 引用)

SENSIFYは、ブレーキ・システムはもはやパーツの集合体ではなく、AIとソフトウェアが能動的役割を果たすひとつの生態系とも表現することができる。

SENSIFYシステムは、ペダル・レスポンスのカスタマイズ、安定性と制御性の向上、回生ブレーキ機能の向上、温室効果ガス排出量の削減など、従来のブレーキシステムと比較して圧倒的なアドバンテージがある。

タイヤ1本ずつを独立してブレーキ制御を最適化することで、ブレーキパッドとブレーキディスク間で発生する引きずりトルクを低減させ、ブレーキダストの量も最小限に抑えるとしている。

ブレンボ社は来たるSDVに対応する革新的ブレーキ電子制御システム「センシファイ」を発表
(画像=フロント・キャリパーのピストン作動だけは油圧が使用されるが、その他はアクチュエーターも含めすべて中央のECUで制御される電気で接続され、リヤ・キャリパーはモーターで作動させるというブレーキ・バイ・ワイヤー・システム,『AUTO PROVE』より 引用)

そのシステムは、ブレーキキャリパー、ブレーキディスク、ブレーキパッドなど、現行のブレーキ部品にセンサーを配置し、デジタル技術とAIを組み合わせることで、ソフトウェアをベースに予測アルゴリズム、データ管理を含む、柔軟かつ画期的なプラットフォームを構築し、ブレーキシステムをデジタル制御するのだ。

提供・AUTO PROVE

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