発情した兄弟に襲われ… 水族館の人気者・マナティーを襲った衝撃的な“死因”とは?=米
(画像=画像は「Getty Images」より、『TOCANA』より引用)

 水族館の人気者だったマナティーの死。その衝撃的な理由に注目が集まっている。米「Fox News」などが伝えている。

 去る4月29日、米国・フロリダ州のモート海洋研究所・水族館で飼育されていたマナティーのヒュー君(♂)が死亡した。38歳だった。

 水族館は当初「ヒューはその日の明け方から行動に異変がみられ、職員が注意深く観察していたところ、午後に水槽の中で動かなくなり、死亡が確認された」と発表していた。

 しかし、今週になって農務省が検死結果を公表。それによると、ヒュー君の死因は「14.5cmに渡る腸の裂傷」であり、しかもそれが「同じ水槽内で飼育されていたヒュー君の兄弟、バフェット君(♂)の“激しい繁殖行動”によって引き起こされた」ことが明らかになったのだ。

検死報告書は本件を「未然に防げた事故」として、水族館の対応を批判。それに対し、水族館側は「職員はマニュアルに基づいて適切な対応を行った」と主張しつつも、事件当日に2頭のオスが「今まで見たことのない、激しい求愛行動」を取っていたことを認めた。

 報告書によると、2頭は朝から互いを求め合うような動きを見せており、やがてバフェット君がヒュー君の肛門に性器を挿入。行為の直後に採取されたヒュー君の排泄物には鮮血が付着していたという。求愛行動はその後も続き、夕方にも肛門性交を確認したが、その後ヒュー君は水槽の隅で動かなくなり、死亡が確認されたという。

 水族館側は異変を感じながらも、ヒュー君が「身をよじらせたり、うめき声を上げるなど抵抗のサインを示さなかった」としている。また、過去に2頭を物理的に隔離した結果「多大なストレス反応を示した」こともあって、餌で気を引くなどの消極策を採ったものの、効果はなかったようだ。

 カリフォルニア大学獣医学部のジェネッサ・ジェルテマ教授はNBCニュースの取材に対し、マナティーたちの“同性愛”は珍しくないと答えている。

「彼らは自分のパートナーにそれほどこだわらないんです。ヤリたくなったら、誰でもいいから近くにいる個体に求愛しにいくし、それがたまたまメスだったらいいね、といった感じです」

 バフェット君はヒュー君よりも体が大きかったことから、その場では“オス”の役割を担ったようだ。弱肉強食である。

 2頭は別の水族館で生まれ、1996年にモート海洋研究所・水族館にやってきた。それ以来27年間、彼らは水族館の顔であり続けると同時に“世界で唯一の研究飼育用マナティー”として、種の研究に多大な貢献をしてきたという。ヒュー君はNFLスーパーボウルの勝利チームを的中させる「予想マナティー」としても人気を博していた。

 水族館側は、対応に落ち度はなかったと主張しつつも「このような事件が二度と起こらないよう、再発防止に全力を尽くす」としている。

参考:「Fox News」ほか

関連キーワード:同性愛, 死亡事故, マナティ

文=ゼロ次郎

提供元・TOCANA

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