リシュモン(Richemont)は、イタリアのシューズブランド「ジャンヴィト ロッシ(Gianvito Rossi)」の過半数の株式を取得したと7月28日に発表した。「ジャンヴィト ロッシ」のCEOでありクリエイティブディレクターのジャンヴィト・ロッシも、引き続き株式を保有する。取引額の詳細などは非公表だ。

 「ジャンヴィト ロッシ」は、セルジオ・ロッシ(Sergio Rossi)の息子であるジャンヴィト・ロッシが2006年にミラノでスタートしたシューズブランド。伝統や職人技を重んじた靴作りが特徴で、海外セレブや有名人にも多くのファンがいる。カーボンファイバーを使用した軽量サンダル「カーボンコレクション(Carbon Collection)」が、ブランドを象徴するアイテムだ。

 「ジャンヴィト ロッシ」の業績は、リシュモンのその他の事業部門に計上される。この部門はファッションおよびアクセサリーのブランドで構成されており、現在「クロエ(Chloé)」や「ダンヒル(dunhill)」のほか、2021年にその株式を100%取得した「デルヴォー(Delvaux)」などが含まれる。

 リシュモンのファッション&アクセサリーメゾンCEOであるフィリップ・フォルトゥナート(Philippe Fortunato)は、「『ジャンヴィト ロッシ』は、靴作りの世界においてユニークなノウハウを持つ例外的なメゾンだ。ブランドの妥協のない品質、上品さ、永続性は、リシュモンの価値観と完全に合致する」とコメントした。

 ロッシも、「リシュモンは、品質やデザイン、クラフトマンシップに最大限にこだわり、世代を超えて受け継がれる伝統を保存していくという価値観を共有するパートナーだ」と述べた。

 リシュモンは、「今回の取引は、2024年3月期の連結決算に重大な影響はしない」としている。

文・茂木美櫻/提供元・SEVENTIE TWO

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