かつて食通の間では「魚料理に赤ワインは厳禁」と言われていましたが、最近ではそうとも限らないようです。
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「魚にあう赤ワイン」に高評価
フランスで開催されたワインのコンクールで、新潟県上越市のワイナリー「岩の原葡萄園」の手掛けたワインが今年も金賞を受賞し、話題となっています。同ワイナリーのワインが金賞を受賞するのはなんと6年連続です。
今回のコンクールでは世界14か国のワインが出品され、日本からのワインは16点が金賞を受賞したそうです。
岩の原葡萄園から金賞を受賞したワインは、和食と合わせやすいのが特徴とのこと。最近では「魚料理に合わせやすい柔らかいタイプの赤ワイン」が世界中で好まれる傾向にあり、そこが評価されたポイントだとワイナリーの人は語っています。
魚といえば「白ワイン」がこれまでの常識
さて、上記のニュースを聞いて、ワインに詳しい人なら多少の驚きがあるのではないでしょうか。というのも一般的に、魚料理は白ワインと合わせるものとされており、赤ワインと合わせることは多くありません。
その理由として、赤ワインに多い渋み成分のタンニンは魚の脂と結びつくと鉄臭さや生臭みのもとになってしまうというのがあります。そのため魚料理は渋みの少ない白ワインと合わせるのが定石となっているのです。
赤ワインに合う魚とは
しかし実際のところ、最近では赤ワインを魚に合わせる例は決して少なくありません。少し工夫すれば赤ワインと魚料理の美味しい組み合わせを見つけることも可能なのです。
まず前提として、赤ワインは渋み(タンニン)の少ないタイプを用意します。合わせやすいのはマグロやカツオのような赤身魚、あるいはウナギやアナゴといったウナギ目の魚です。
これらの魚を、特に醤油を用いて調理すると赤ワインの風味にぴったりの味わいになります。とくにカツオは合わせやすく、タタキや角煮などは白ワインや日本酒より赤ワインのほうが美味しく感じることも。
ちなみに、世界的に有名な赤ワイン産地であるフランスのボルドーには、ヤツメウナギなどの魚を赤ワインで煮たマトロートという料理が存在します。これも当然ながら赤ワインに非常によく合う調理法です。日本のウナギやアナゴでも美味しく仕上がるので、ぜひトライしてみてください。
<脇本 哲朗/サカナ研究所>
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