住宅ローンの金利は、現在のところ過去最も低いレベルで推移している。そのため「借り換えをするのがお得」と考える人はたくさんいるだろう。
ただその「お得」が単に毎月の返済額を抑えることなのか、金利の問題だけなのか、実は分かっていないことが多いもの。また実際に金融機関との交渉を自分ですべて対応するのは、意外に大変だ。そこでプロのアドバイスを請うという選択肢があるが、はたしてどんなメリットや注意点があるのだろうか。
ネットで手軽に始められるが基本の流れは同じ
最近ではネットでの仮審査(事前審査)をほとんどの金融機関が実施しているので、借り換えの手続きは以前に比べて簡単になったように感じられる。
しかし、それは入り口が楽になっただけで、実際の申込みから融資の実行までは、今までと同じ時間と手間がかかる。仮審査の申込みから、その結果が出るまでは2~3日。そして実際に本申込みをしてから審査結果が出るまでは約1カ月。そして実際に融資が実行されるには、さらにその後1カ月位はかかるようである。
それも必要書類に不備がなく、満額の融資がすんなり受けられた場合の流れだ。希望額を調整されたり、さらなる書類の提出を求められたりするため、自分で挑戦するには負担が大きい場合が多い。
書類や手続き方法も金融機関によって違う
居住する住まいが一戸建てかマンションか、また借入額がいくらか、あるいは借入申込みをする金融機関によって、住宅ローンの借り換えに必要な書類は異なる。
しかも多岐にわたる書類は、自治体や税務署、法務局など取得する相手先や方法もさまざま。物件の購入時には、営業担当やローン担当の社員がいろいろフォローをしてくれる、借り換えの際はすべて自分がしなければならない。に平日昼間は時間が取りにくいもの。書類を整えるだけで負担になる
これだけ手間や時間をかけて、融資が実行されればよいのだが、金融機関やローン保証会社の「審査」に落ちてしまうこともある。ストレスを感じてあきらめてしまうことも多いだろう。他の金融機関に再チャレンジするにも、かなりのエネルギーが必要だ。
とはいえ借り換えのメリットは大きいので、ここであきらめてしまうのは残念。金融機関にもさまざまな特性があるので、それを見極めて同時に複数の金融機関に交渉するのは大切なことだが、一般の方が挑戦するのはかなりハードルが高いといえる。
客観的で冷静な判断が大切
自分の経済状況や仕事内容、生活様式などを相談して、あらかじめ客観的な判断でアドバイスを受けることによって成功率は高まる。住宅ローンを取り扱っている金融機関は、都市銀行、地方銀行、信託銀行、外資系銀行、ネット銀行、信用金庫、信用組合などたくさんある。金融機関によって得意不得意や特性も違うので、たくさんの中から条件にあった金融機関を見つけ、条件などの交渉をすることは大切である。
また日々変わる金融商品についての知識を一般の方が習得するのは大変。まずプロに相談することが借り換え成功の秘訣かもしれない。
文・四宮朱美(不動産メキキスト)/ZUU online
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