気温の上昇とともに水温も上がり、平場の魚は酸欠状態になり食い渋ることが多い。夏ベラ釣りで重要になるのが釣り場の選択。神奈川県を流れる中津川の河川敷にある八菅ファミリー釣り場は、川の水が流れ込んでいるため水質がよく夏場でも安定した釣果が望める。今年の夏は猛暑の予報が出ているが、河川敷に咲くパラソル下は別世界。心地いい風が吹き抜け、マイナスイオンを浴びながらヘラ釣りが楽しめる。
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(アイキャッチ画像提供:週刊へらニュース 山野正義)
八菅ファミリー釣り場の概況
この釣り場は、相模川第一漁協が管理している。相模川の上流にある大島ファミリー釣り場、高田橋の下流にある弁天へら釣り場(弁天のジャリ穴)、六倉ヘラ釣り場(千代田下)も同漁協が管理している。
これらの釣り場は、水深や池の大きさなどそれぞれの特徴がある。共通点は常に漁協が釣り場の整備をしているので足場がよく、定期的に新ベラの放流がおこなわれているので魚影が濃い。初心者、ベテランを問わずヘラ釣りが楽しめる。
釣り券は、相模川や中津川近くにあるアユのオトリ店や近くにあるコンビニでも購入できる。店売り¥800、現場売りは¥1400。釣り券は前記の釣り場共通。夏場は日が長いので、体力に自信があればダブルヘッター、トリプルヘッターも可能だ。
ポイント
ポイントは大きく分けて河川側と山側。どちらも釣り座の後方に車が停められるので便利。
人気があるポイントは河川側の上流付近。ここは連日のようにエサ打ちがおこなわれているため、魚の着きは抜群。宙・底釣りを問わず、好釣果が上がっている。その反面、スレた魚も多い。基本的に上流側が人気だが、下流側も魚影は濃い。上流側が混雑している時は、下流側を狙うのも面白い。
山側は、朝は日陰になるので9時ごろまではパラソル要らずで快適に釣りが楽しめる。上流寄りは常連がよく入るポイントだが、全体的に魚が濃いのでポイント差はほとんどない。混雑を避けてポイントを選んだほうが釣果は安定する。
釣り方とエサ
使用竿はポイントによりって若干差はあるが、宙釣りは8~11尺、底釣りなら11~15尺程度で楽しめる。宙・底釣りともに道糸0.8~1号、ハリス0.4~0.5号で対応できる。
宙釣り
両ダンゴの場合、タナは80cm前後が目安。ハリス上20~30cm下30~40cm、ハリはバラサ.セッサ5~7号。ウキは足長の場合、ボディー4~5.5cmで、パイプトップが使いやすい。
エサはカクシンをべースにした両ダンゴ。配合例を挙げると、カクシン300㏄+BBフラッシュ100㏄+水100㏄。または、カクシン300㏄+凄麩100㏄+水100㏄でサラッとしたタッチで作り、魚の動きを見ながら調整する。
魚がとても濃い釣り場なので、どちらかというとボソが残るエサより、手水で練り込んでから少量のカルネバで調整したシットリからペトコンに近いタッチで決まることが多い。
また、両トロロも効果的。配合例は、極上とろろハード1分包を、トロロの繊維を手で10~15cmの長さに切り、エサボウルの中に広げる。水300㏄をまんべんなくトロロにかけて、とろスイミー50㏄+美緑300㏄をトロロに折り畳むように混ぜる。これが基エサになる。
基エサだけで十分釣れるが、微調整をする場合は別ボウルに小分けして手水を打ち、バラケマッハや美緑、ダンゴの底釣り芯華などで調整する。
底釣り
ハリス上30~40cm下40~50cm、ハリはバラサ・セッサ4~6号。
エサは、底釣り用のダンゴを使う。配合例はダンゴの底釣り芯華200㏄+水100㏄の標準作りで対応できる。エサを持たせたい場合は、ダンゴの底釣り芯華150㏄+カルネバ50㏄+水90㏄で作り、手水で調整。
エサ配合も大事たが、サイズや付け方も重要。アタリが少ない時はフワ付けし、逆に上ずり気味の時は指先でエサを転がしバラケ具合を抑える。
タナは上バリトントンから入り、ウキの動きを見ながら這わせ幅を調整する。また、ジャミアタリも多いのでアタリの選別も重要になる。
<週刊へらニュース 山野正義/TSURINEWS編>
八菅ファミリー釣り場(ヘラ釣り場)
入釣料:¥800(店売り)、現場売り¥1400。釣り台必携。