英国では未承認の医療機器を埋め込むことは違法

 神経外科医らは彼が極めて危険な境地に足を踏み入れていると警告している。

「これは非常に危険な行為です」とオックスフォード大学の顧問脳外科医アレックス・グリーン氏は「Daily Mail」に語る。

「あらゆる種類の複雑な事態が起こる可能性がありました。たとえば、もし彼が皮質静脈や脳内血管から出血を起こしていたら、永久的な欠損を伴う脳卒中や死亡に至っていた可能性があります」(アレックス・グリーン氏)

 そしてこれは犯罪すれすれの行為でもあるという。

「イギリスやほとんどの国では、もし彼が他人に同じようなことをしたら、重傷致死か過失致死罪で有罪になる可能性があります。もしそれを許した人は非常に愚かです」(アレックス・グリーン氏)

 またイギリスでは特別な承認がない限り、食品医薬品局によって承認されていない医療機器を脳に埋め込むことは違法である。

 グリーン氏によると、脳皮質に何らかのダメージがあった場合、ラドガ氏が長期的にてんかんのリスクにさらされる可能性があるという。

「夢を変えるために装置が使用できるかどうかという点では、答えはまだ示されていません。実際には私たちが新しい経験を統合できるようになるまでにはおそらく数十年かかるでしょう」(アレックス・グリーン氏)

素人が自分自身に脳外科手術を敢行! ロシアのリアルブラックジャックに医師が警鐘を鳴らす
(画像=「Oddity Central」の記事より,『TOCANA』より 引用)

 このようにきわめてリスクが高い“セルフ手術”であったが、そこまでラドガ氏をかき立てるのはやはり明晰夢の魅力である。

「VRテクノロジーでは触れることも、食べることも、喜びを感じることもできません。この種のテクノロジーは限られており、クールで非常に優れていますが限界もあります。(脳インプラントで)遅かれ早かれ、私たちはあらゆることが可能な世界があることを理解するでしょう」(ラドガ氏)

 驚愕の“セルフ脳外科手術”を行ったことではたして夢の実現に近づくことができたのだろうか。これに起因する健康への影響が懸念されるが、ラドガ氏率いる研究チームによる明晰夢の研究がどこまで進展するのか気になるところだ。

参考:「Oddity Central」「Daily Mail」ほか

文=仲田しんじ

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提供元・TOCANA

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