
上級車から乗り換えても満足できる快適性と深い味わい
日産ノート・オーラGレザーエディション(FF) 価格:278万3000円
総合評価/68点
CDテストモード燃費/24.3km/リッター

ノート・オーラは、「上質」をキーワードに掲げる上級バージョン。ボディサイズは全長×全幅×全高4045×1735×1525mm。3ナンバーボディが与えられた結果、スタイリッシュさに磨きがかかった。
インテリアも「心地よく」仕上げられている。スラブウレタンを採用したシートの包み込むような着座感は心地いい。ヘッドレスト内蔵スピーカーを備えたBOSEプレミアムサウンドを楽しめるのもオーラならではだ。

走りもいい。ワイドトレッド化をはじめ、モーター出力を標準比で20ps/20Nm引き上げ、静粛性を高めるなど、プレミアムモデルにふさわしい演出を施した。
即座に感じるのはe-POWERの力強さだ。モータースペックは136ps/300Nm。レスポンスよく静かでなめらかでパワフル。持ち前の「ひと踏み惚れ」をより直感できるようになっている。たくましさはエコモードでも十分。加速を楽しみたいときにはスポーツモードを選ぶとベター。一段と瞬発力が増す。


静粛性は高水準。オーラはフロントドアにラミネートガラスを採用。遮音対策も徹底され、車内に侵入する音が抑えられている。
上質を求めるユーザーには、e-POWER・4WDがある。リアモーターが大幅にパワーアップされたことで、走りが大きく洗練された。乗り心地も良好。FFモデルが多少のバタつきと路面からの突き上げを感じるのに対し、4WDは一段とスムーズである。
安全・運転支援機能は、プロパイロットが設定されているのが強み。2台前を走る車両の状況までミリ波レーダーで確認して制御するほか、このクラスでは唯一、ナビ協調制御を行っている。
Brief Comment

e-POWERならではの新鮮な「電気の走り」と、クラスを超えた「プレミアムな世界観」の持ち主。付加価値を感じる、異例づくめのコンパクトカーといえる。車速が高くなるほど動力性能や燃費などでe-POWERの旨味が薄れるのは残念だが、タウンスピードでのレスポンシブな走りにはまさしく「ひと踏み惚れ」する。4WD車ならば、走りに関する多くの項目で一段と高い評価になった可能性がある。