目次
幻獣・四不象
・四不象の外見
日本の動物園にいるシフゾウ
・中国で絶滅する前に、一度日本に来ていたシフゾウ
幻獣・四不象

中国の明代に書かれた物語「封神演義」には四不象と呼ばれる神獣が登場し、主人公の姜子牙(きょうしが)が騎乗します。
この「像」か「象」の違いがありますが、この神獣もまた、様々な想像上の生き物の特徴を兼ねそろえた姿をしているとされています。
四不象の外見
麒麟の頭
麒麟は中国の伝説上の神獣の中で最も位の高いものとされています。
その性格は慈悲深く、生きた草を食まず枯れ草だけを口にし、歩く時は生きた虫を踏むこともないといわれています。
その頭部は狼のようとも、龍に似ているともいわれていますが、中国の長い歴史ある時間の中で、さまざまな姿で表現されています。
明や清の時代では龍の顔で表現されることが多かったようです。
また、額には他の動物を傷付けないように肉に覆われた角が一本生えていると伝わっています。
龍の体
龍は日本でも知名度は高い神獣で、蛇に似た体、4本の足、シカのような2本の角とひげがあり、その全身は固い鱗に覆われた姿と考えられています。
海にいるとも天空を住処にしているともいわれています。
獬豸の尾
獬豸(かいち)、多くの人が初めて目にする神獣の名前かと思います。
そのため日本では全くなじみは無い神獣と思われるかもしれませんが、この獬豸というのは神社にいる狛犬の起源ともいわれている神獣です。
その姿は小さい時は羊のようで、大きくなると牛のようになるといいます。
全身の毛は黒く、額からは一本角が生えているとされますが、麒麟と違い肉で角を覆っていることは無いようです。
尾に関して記述はありませんが、牛に似た姿とされていますから、尾も牛のようなものと考えていいのではないでしょうか。
幻獣の四不象は、独角の龍の頭で、体は鱗のある蛇のようで、尾は牛というちぐはぐな姿をしていたようですね!
日本の動物園にいるシフゾウ

ベッドフォード公爵の功績もあって現在はその数を増やしていっているシフゾウですが、いまだに数が少ない希少な動物であることには変わりはありません。
その為、日本でもその姿を見られる動物園は少なく、現在は全国で3ヶ所の動物園のみになっています。
・多摩動物公園 (東京都)
・広島市安佐動物公園 (広島市)
・熊本市動植物園 (熊本市)
中国で絶滅する前に、一度日本に来ていたシフゾウ
日本に最初にシフゾウが来たのは1888年のことでした。
当時すでにその数を減らしていたシフゾウですが、清国から上野動物園につがいで2頭のシフゾウが寄贈されました。
つがいはオスは1896年まで、メスも1898年まで生きたそうです。
2回繁殖に成功していますが、それ以上数を増やすことは無く、1906年に日本のシフゾウは全て息絶えてしまいました。