東京・恵比寿の「アルフレックス東京」にて、国内外で注目を集める画家・網代幸介(あじろこうすけ)氏の作品展「Sally」が7月27日(木)から開催される。

網代氏がキャンバスに描く摩訶不思議な世界は、ダークな雰囲気を纏いながらもどこか愛らしくユーモラスで、見る人々を魅了してやまない。この非現実的な物語を、アルフレックス東京で楽しみたい。

きみの夢わたしの夢/acrylic on canvas/130cm×162cm/2022年

きみの夢わたしの夢/acrylic on canvas/130cm×162cm/2022年

独自の世界観で人々を魅了する網代幸介氏の作品展が開催

網代幸介氏は1980年に東京で生まれた画家。絵画を中心に立体作品やアニメーションなども制作し、これまで国内外で数々の作品を発表してきた。彼の絵本『サーベルふじん』(小学館)や『てがみがきたな きしししし』(ミシマ社)は、独創的な世界観で子供から大人まで多くの人々を虜にしている。

網代幸介氏

網代幸介氏

現実と空想が交錯する「サリー王朝」の品々が登場

今回の作品展では、網代氏の空想上の文明「サリー王朝」の品々を展示する。

サリー像/acrylic on wood/11cm×32cm/2023年

サリー像/acrylic on wood/11cm×32cm/2023年

「サリー王朝」は、前100年から中世まで栄えたとされる文明。これまで神話などに描かれてきたが、近年の発掘により実在することが明らかになったという。

元は人間であったサリーは、占い師であり設計士だった。彼女は王の命令で天までそびえる巨大な塔を建設したが、これが天上の神・ロロの怒りに触れ、塔は破壊され、サリー王朝は一度滅亡してしまう。しかし、サリーは民を引き連れて新たな地に「サリー王朝」を築き上げた。

やがて彼女は自らを地上の神と名乗り、他の神々を崇拝することを禁じた。その結果、ロロは再び激怒し、かみなりの矛で世界を真っ二つにしてしまう。

こうして、天上(楽園)と地上(現実)の二つの世界が誕生し、神々と人間を巻き込む争いはサリー王朝の滅亡まで続いた。

サリーの誘惑/acrylic on wood/21cm×28cm/2023年

サリーの誘惑/acrylic on wood/21cm×28cm/2023年

どこから現実なのか、どこまで空想なのか。曖昧な世界観と共に「サリー王朝」の品を楽しみたい。

網代幸介 作品展「Sally」
会期:7月27日(木)~8月10日(木)※水曜定休
開廊時間:11時~18時
会場:アルフレックス東京
所在地:東京都渋谷区広尾1-1-40 恵比寿プライムスクエア1F
入場料:無料

(IKKI)