フィアットが都市型電気自動車の2名乗り小型EV「トポリーノ(TOPOLINO)」を発表。車種展開はクローズドボディのトポリーノとオープン仕様のトポリーノ・ドルチェヴィータをラインアップ

 Stellantisグループのフィアットは2023年7月4日(現地時間)、2名乗り小型EVの新型トポリーノを発表した。車種展開はクローズドボディのトポリーノ(TOPOLINO)と、ドアを省いてロープを張り、合わせてルーフにキャンバストップを配したオープン仕様のトポリーノ・ドルチェヴィータ(TOPOLINO Dolcevita)を設定する。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲都市型モビリティの小型EVとして開発された新型フィアット・トポリーノ。スタイリングは2代目のフィアット500から着想を得てデザインする、『CAR and DRIVER』より 引用)

 新型トポリーノは、購入のほかにレンタルおよびサブスクやカーシェアリングも想定した都市型モビリティの小型EVとして開発。また、イタリア本国では同車の運転に際して14歳からドライブできるという。なお、車名のトポリーノは1936年に登場し、戦禍を挟んで1955年まで製造された初代フィアット500の愛称で、イタリア語で「ハツカネズミ」を意味。また、ドルチェヴィータはフェデリコ・フェリーニ監督のイタリア映画『La dolce vita』で一躍広まった言葉で、イタリア語で「甘い生活」を意味している。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲ルーフにキャンバストップを配したオープン仕様のトポリーノ・ドルチェヴィータも設定、『CAR and DRIVER』より 引用)

 基本コンポーネントは、同じStellantisグループのシトロエンが開発した小型EVのアミと共用。全長2535×全幅1400×全高1530mm/ホイールベース1730mmのコンパクトなボディに、最高出力6kW/最大トルク44Nmを絞り出すフロントモーターとシングルギアのギアボックス、容量5.4kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載して前輪を駆動する。最高速度は45km/hに達し、1回の充電での航続距離は現地のWMTCモードで75kmを実現。0→100%の充電時間は、2.3kWのACホーム用アウトレット(MODE2)を使用して約4時間でこなすという。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲最高出力6kW/最大トルク44Nmを絞り出すフロントモーターと、容量5.4kWhの駆動用リチウムイオンバッテリーをフロア下に搭載して前輪を駆動。最高速度は45km/hに達し、1回の充電での航続距離は現地モードで75kmを実現する、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲0→100%の充電時間は2.3kWのACホーム用アウトレット(MODE2)を使用して約4時間でこなす、『CAR and DRIVER』より 引用)

 エクステリアに関しては、2代目のフィアット500から着想を得てデザイン。“less is more”をコンセプトに、丸形LEDヘッドランプと“FIAT”エンブレムを配した愛らしいフロントマスクや、ボディセンターの周囲を覆うキャラクターライン、色分けしたピラーおよびルーフパネル、丸形ドアミラーやイタリア国旗のトリコローレエンブレムなどを装着したサイドビュー、Aピラーとほぼ同角の傾斜角で仕立てたリアピラーおよびリアパネルに縦長のLED楕円コンビネーションランプを組み込んだリアセクション、専用デザインの14インチホイールキャップ(タイヤサイズは155/65R14)などを採用して、シンプルかつ親しみやすいスタイリングを創出する。また、ドア部はクローズドボディのトポリーノにヒンジ式のドアを装備し、一方でトポリーノ・ドルチェヴィータはドアを省いてロープを横断。さらに、トップ部はトポリーノにガラスルーフを、トポリーノ・ドルチェヴィータにキャンバストップを設定した。2モデルともに積載性を高めるリアキャリッジおよびドルチェヴィータボックスを選択することも可能だ。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲ボディサイズは全長2535×全幅1400×全高1530mm/ホイールベース1730mm、車重は562kgに設定、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲丸形LEDヘッドランプを配した愛らしいフロントマスクを採用、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲イタリア国旗のトリコローレのエンブレムを配備、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲積載性を高めるリアキャリッジおよびドルチェヴィータボックスを用意、『CAR and DRIVER』より 引用)

 キャビン空間は2名乗りで構成。ドライバー前部には速度やバッテリー残量および走行可能距離などを映し出す独立タイプのディスプレイメーターを配備し、さらに助手席前方には運転席とネットで仕切ったスーツケース置き場を用意する。積載スペースはトータルで63リットルを確保した。また、スマートフォンとの連携を強化し、充電時間など車両に関する必要な情報がスマートフォンの専用アプリからアクセスできる機能を採用。さらに、専用アクセサリーとしてレトロな扇風機を模したUSBファンや取り外しが可能なBluetoothスピーカー、ラックバック、サーマルウォーターボトル、必要に応じてビーチタオルとしても使える2つのシートカバーなどを設定した。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲シンプルな造形のインパネ。ドライバー前部には速度やバッテリー残量および走行可能距離などを映し出す独立タイプのディスプレイメーターを装備、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲トポリーノのトップ部にはガラスルーフを配備、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲専用アクセサリーとしてレトロな扇風機を模したUSBファン(写真・上)や取り外しが可能なBluetoothスピーカー(同・下)を設定、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲キャビン空間は2名乗りで構成。積載スペースはトータルで63リットルを確保する、『CAR and DRIVER』より 引用)

 なお、新型トポリーノは本年末に発売する予定。生産はStellantisグループのモロッコ工場で実施する計画である。

フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲オープン仕様のトポリーノ・ドルチェヴィータはロール状に巻くキャンバストップを配備、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲ドアを省いてロープを横断。サイドシルには“Dolcevita”ロゴを入れたプレートを装着、『CAR and DRIVER』より 引用)
フィアットの往年の名車「トポリーノ」が超小型EVとして復活!
(画像=▲必要に応じてビーチタオルとしても使えるシートカバーを用意、『CAR and DRIVER』より 引用)

提供元・CAR and DRIVER

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