世界遺産の街クスコ。街角の至るところにインカの名残を留めるこの美しい都市には、歴史と伝統を誇る世界ランクのラグジュアリーホテルがいくつもあります。
その中のひとつが、Palacio del Inka, A Luxury Collection Hotel(パラシオ・デル・インカ ア・ラグジュアリー・コレクション・ホテル/以下:パラシオ・デル・インカ)。
世界的ホテルチェーン、マリオットの傘下にある5つ星ホテルで、アメリカの権威ある旅行雑誌コンデナスト・トラベラーの「リーダーズ・チョイス・アワード」賞を2017年から現在に至るまで過去5回も受賞し、今年も世界的旅行情報サイトであるトリップアドバイザーの「トラベラーズチョイス・ベスト・オブ・ザ・ベストホテルズ賞2023」の南米ラグジュアリーホテル部門に選ばれました。
世界のVIPや歴史愛好家からも高い評価を得ているインカの宮殿、「パラシオ・デル・インカ」をご紹介しましょう。
目次
インカ皇帝パチャクティゆかりの地に建つホテル
まさにパラシオ(宮殿)!ホテル探訪
インカ皇帝パチャクティゆかりの地に建つホテル

パラシオ・デル・インカは、世界遺産クスコの中心アルマス広場からわずか数ブロック。インカにとって最も重要な建物の一つである太陽の神殿コリカンチャのすぐそばというその立地からも、この建物の重要性を推し量ることができます。
コリカンチャやマチュピチュを建造したインカ皇帝パチャクティの生誕地ともうわさされるパラシオ・デル・インカの建物には、ペルー副王領時代にクスコ市長を務めたスペイン侯爵フアン・デ・サラス・バルデスが住んでいました。彼はこの屋敷の北側に沿ったサン・アグスティン通り側に妻と自分、息子、そして息子の嫁の胸像を刻んだ門を造っていることから、「4つの胸像の家」の名でも知られています。
パラシオ・デル・インカにはパティオ・クアトロ・ブストス(4つの胸像の意)と呼ばれるこじんまりとした中庭があり、高山病予防に有効なハーブティなどを頂くことができます。
およそ500年もの歴史を誇るパラシオ・デル・インカには、スペイン植民地時代の栄光を今に伝える家具や宝飾品、宗教画などが100点以上もあり、まるで博物館のような趣きを漂わせています。ペルー国家文化遺産に指定されているホテルの建物には、インカ建築を代表する緻密で堅牢な石壁が随所に残っており、この地に脈々と受け継がれてきた歴史の重みを強く感じます。

『14世紀から16世紀にかけて、このエリアは太陽の神殿コリカンチャの待合室と太陽の大広場インティパンパの一角であった。植民地時代の16世紀、侵略者の弟(フランシスコ・ピサロの弟であるゴンサロ・ピサロ)がこの宮殿を所有し、後にフアン・デ・サラス・バルデス侯爵に売却した』と書かれています。
まさにパラシオ(宮殿)!ホテル探訪

大きなパティオを利用したロビーの天井は、雨除け兼採光用のガラスで覆われ、自然光だけとは思えないほど明るくゴージャスな雰囲気。小箱や壺といった植民地時代の貴重な装飾品が、テーブルの上にさりげなく置かれています。

一方、客室側にあるメイン・パティオは解放感いっぱい!お天気のいい日にはここでランチを楽しんだり、お気に入りの本を片手にのんびり読書にふけるのもいいですね。

このエリアでは、色とりどりのトウモロコシやトウガラシ、チューニョ(乾燥芋)などアンデスの恵みを紹介しています。インカの石組みが残る壁には植民地時代の宗教画が飾られており、ペルーの豊かな歴史を垣間見ることができます。

インティ・ライミ・レストランでは、世界中から取り寄せられた高級素材と地元産の希少な食材を組み合わせたノボ・アンディーナ(新アンデス料理)を提供。グルメな宿泊客の舌を虜にしています。