どういうジャンルでも、銀座に店を持つというのは実力のある料理人にとっては夢らしい。とんかつ屋もその例に洩れないが、私が参考にしている「食べログ」によると、3.77の第1位に「銀座かつかみ」、3.75の第2位に「とんかつ檍(あおき) 銀座店」の2店がどうも銀座地区では抜きん出たベスト2のようである。

このうち第1位の「かつかみ」は豚の部位ごとの旨さを味わってもらおうというコンセプトのとんかつ屋だ。一方「檍」は本店が蒲田にあるオーソドックスなとんかつ屋である。FC店を含めるとすでに全国に12店あるそうである。

この「檍 銀座店」のことは以前から知っていて、何度かランチライムにどんな具合いかのぞきに来ていた。この店は地下1階にあるがいつも十数人の行列が1階まで伸びていて待ち時間がゆうに1時間はありそうだったので、入店を断念していた。今日、やって来たのは東京の最高気温が37度になるということであの行列も流石に今日は大したことがないのではないかと思ったからだ。案の定、12時20分時点で今日の行列はわずかに5人。着席まで30分、上ロース定食(1,700円、200g)が来るまで15分だった。

銀座ランチ日記その9「とんかつ檍 銀座店」
(画像=『SEVENTIE TWO』より 引用)

本当はいちばん安価な平日昼限定のランチロースかつ定食(1,300円、170g)を食べる予定だったが、「行列効果」でワンランク上の定食にしてしまった。

いやあ、しかしこれは、噂に違わぬ素晴らしいとんかつだ。私も東京のとんかつ名店という店は30店ほど食べているが、その中でも1、2を争う見事なとんかつだった。断面写真も掲載したが、その揚げ具合いや衣の密着度、キャベツ、ご飯、豚汁など文句のつけようがないトップクラスのものだ。この値段ならたしかに1時間並んでも食べたい。参考までに豚は千葉県の林SPFという種類。柔らかくてキメが細かく脂が甘い。冷めても固くならないなどの特徴があるというが、全くその通りだ。ヒマラヤ塩、地中海塩など4種類の塩が用意されているが、ソースで食べるのがもったいないとんかつだった。

採点(5.0が満点で3.5が合格点)は、4.5。満点でないのは行列しないと食べられないからである。

銀座ランチ日記その9「とんかつ檍 銀座店」
(画像=『SEVENTIE TWO』より 引用)

文・三浦彰/提供元・SEVENTIE TWO

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