アジア、日本での成功はいい意味でサプライズ
レース後、モータースポーツ・ランボルギーニの副社長を務めるマウリッツィオ・レッジャーニ氏らにインタビューすることができた(写真左から、ランボルギーニ・ジャパン代表ダビデ・スフレコラ氏、レッジャーニ氏、ランボルギーニ・アジアパシフィックのフランチェスコ・スカルダオーニ氏)。

レッジャーニ氏は3年ぶりのアジア・シリーズ再開について、「幅広くエントリーを頂けて喜びを感じています。GT3など、他カテゴリーへの自信に繋がりました。アジア、日本での成功は、いい意味でサプライズとなっています」と、まずは安堵といった雰囲気。そこで、改めてスーパートロフェオの魅力を聞いてみた。
「エクストリームで、スポーティで、パワフルという、最初目指した他にはないクルマという部分において成功したと思っています。経験を積むことでプロアマ、プロ、GT3とステップアップできることも魅力です。スーパートロフェオとGT3は挙動も似ていますからね。多くのジェントルマンドライバーに気にいって頂けているところが成功の理由、魅力と言えるのではないでしょうか」
レースカーのノウハウは市販車に生かされている?
「もちろんです。それは空力、ブレーキ、セットアップなど、ガヤルドの時代から続いています。最近ではウラカンSTOで最大限に生かされました。ご存知のようにSTOは、スーパートロフェオ・オモロガート(=ホモロゲーション)の略なのですから」

今後進化させていきたい部分を聞いた。
「様々な改良をしていきたいですね。来年、市販車ではウラカンの後継モデルが登場し、それをベースとしたモデルも後ほど発表いたします。ご存知のようにコル・タウリの戦略(電動化へのロードマップ)により市販車はハイブリッドとなりますが、レースカーはエンジンのみです。先日WECのLMDhクラス参戦マシン『SC63』(下写真)を発表しましたが、できれば来年のWEC富士で、スーパートロフェオを開催したいです。多くの関心を寄せて頂いているので、さらにアジア・シリーズの規模が大きくなればと思います」

3年ぶりの開催となった富士だが、まだアジア・シリーズ転戦は躊躇するのか、日本人ドライバーはゲストひと組といった状況ではあった。しかし、富士にいても感じたインターナショナル色やウラカン・スーパートロフェオEVO2の勇ましさはランボルギーニ・スーパートロフェオ・アジアならではの魅力といえ、SC63でWECへ新たに挑むなど、ランボルギーニとモータースポーツの距離はますます近くなっている。個人的にはヴァレルンガへ各国から”ファイティングブル”が集結する姿を見てみたくなった。
フォト=佐藤亮太/ランボルギーニ
文・平井大介/提供元・CARSMEET WEB
【関連記事】
・【比較試乗】「フォルクスワーゲン TロックTDI Style Design Package vs TDI Sport vs TDI R-Line」アナタならどのT-ROCを選ぶ?
・「キャデラック XT4」ジャーマンスリーをロックオン! プレミアムコンパクトSUVの大本命!【試乗記】
・【インタビュー】このプロジェクトを通して日本のモータースポーツをもっと元気にしたい!「ARTAプロジェクトプロデューサー・鈴木 亜久里」
・【国内試乗】「ホンダ N-ONE」見た目は変わらずも中身は大幅に進化
・【国内試乗】「レクサス・ニューLS」徹底的な作りこみを施した常にイノベーションを追求するフラッグシップ