生地の生産から縫製まですべて日本で行うブランド「YUJI KAKIMOTO(ユウジカキモト)」は新商品「ニュートラルTシャツ」を7月20日(木)に発売した。
オール・メイド・イン・ジャパンにこだわり、世界に誇るブランドを目指す同ブランドの新作に注目したい。
体感温度をコントロールする技術により作られた素材を使用
同商品、最大の特徴は、特許取得済の体感温度をコントロールする技術、37.5テクノロジーから作られた素材であること。
同技術は、火山砂から作られた活性粒子を使用しており、これらの粒子は汗の蒸気等の水分を引きつける役割を持っている。また、人体から排出される赤外線も吸収・蓄積する。
暑い日は涼しく、寒い日は暖かい
同商品は、体に湿気が感知されない時、すなわち汗をかいていない時は体が冷えているとみなされ、赤外線を戻して体を温めてくれる。
逆に、汗をかいている時は体が温かい状態とみなされるため、衣類から汗を逃がしてヒンヤリと感じさせる。また、速乾性が高く、洗濯してもすぐに乾くため、季節を問わず快適に着用することができる。
生地の生産から縫製まで、すべて日本製
同商品は、生地の生産からTシャツの縫製まで、一貫して国内にこだわったことだ。日本の繊維産業は、バブル経済までは成長を続けていたが、その後急速に衰退しピーク時の1/4に。2010年以降は横ばいとなっている。
また、国内アパレル市場における輸入率は増加し続けており、2019年には98.0%となった(1)。一方、日本の繊維商品は海外から高く評価されており、海外ラグジュアリーブランドとの取引が多く行われている(2)。
このまま日本の繊維産業が衰退し、技術も失われていくのはもったいないと感じたことから、すべての工程を日本で行うことにこだわっている。
リサイクルポリエステル素材を使い、アップサイクルを目指す
さらに、生地の一部に使用済のペットボトル素材等を使い、アップサイクルを目指しているのも同商品の特徴。
アパレル業界は需要に対して供給が多く、廃棄にかかる負荷が大きくなっている。このため、まずは生産から見直し、リサイクル材の活用や環境影響の少ない方法を選択すべき、という考えに至ったそうだ。
生地の生産から縫製まですべて日本製、アップサイクルも目指している同商品を手に入れてみては。
(角谷良平)
1 経済産業省「我が国繊維産業の現状」より
2 経済産業省「2030年に向けた繊維産業の展望」より