「ゼブラ企業」という言葉をご存じでしょうか?2017年に、アメリカで4人の女性起業家が提唱した概念”Zebras(ゼブラ企業)”。この言葉と出会った人が「社会性と経済性の両立を目指す企業」をよりくわしく知ることができる書籍『ゼブラ企業カルチャー入門』が、8月2日(水)から全国の書店で発売されます。価格は2,420円(税込)です。
ゼブラ(企業)の創出は国家戦略にも策定
急成長を目指す「ユニコーン(企業)」と対比して、世に存在しない‟幻の動物”ではなく実際に多数存在すること、社会性と経済性(白と黒)の両立、1社単独ではなく「群れ」で課題解決を目指すことを特徴にあげて「ゼブラ(しまうま)」を比喩として用いた概念です。社会性と経済性を同時に追求するとともに、集団・群れとしての共存や「相利共生」を大切にし、共に栄えることに価値をおき経営している企業を指します。日本国内では2023年6月に「ゼブラ企業」の創出が国家戦略となりました。
閣議決定文書|経済財政運営と改革の基本方針2023について
閣議決定文書|新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画2023改訂版
ユニコーン企業とは
2013年にシリコンバレーのベンチャーキャピタリストがつくった「評価額が10億ドルを超える未上場企業」を指す言葉。「短期・独占・株主至上主義」といった現在の資本主義の行き過ぎたあり方を象徴します。
この風潮に危機感をおぼえた米国の4人の女性起業家が、2017年に提唱した概念が「”Zebras”(ゼブラ企業)」です。
「ゼブラカルチャー」を知るためのガイド
ゼブラ企業とはどんなものか、そのカルチャーを深く知るための入門ガイドブック『ゼブラ企業カルチャー入門』。アメリカで起業家女性4人が組織した「Zebras Unite」は、共感する経営者や企業から支持されて、現在では世界に25の支部と20,000人以上が参加するコミュニティにまで広がっているそうです。
本書は、日本ではじめておこなわれたゼブラ企業カンファレンス『ZEBRAHOOD2022』での対話をもとに構成(2022年2月に開催)。国内外で活躍する企業や団体の「ゼブラ経営実践者」らを紹介しています。急成長や拡大だけではない企業のあり方を模索したいと考える経営者だけでなく、さまざまな人びとに社会性と経済性の両立を目指すことを考え始めるきっかけになることを目的として出版されます。