コロナで中国の消費動向はどう変わる
新型コロナウイルスの影響で日本への渡航が制限されていますが、中国人の消費動向はどう変わっていくのでしょうか。
「リベンジ消費(報復性消費)」という言葉も生まれるほど人々の購買意欲が高まっているといわれていますが、今後の中国人に向けたプロモーションについて考えます。
「リベンジ消費」の機運高まる
新型コロナウイルスの感染を防止するため、中国をはじめ多くの国で外出制限がかけられています。
そのストレスの反動から、購買意欲が高まり「爆買い」の第2波が来るのではないかと期待されています。
「人民網日本語版」によると、ロックダウンが解除された後の中国の5月の「労働節連休」では、5日間で1兆5,700億元、1日あたり平均で3,100億元の取引額を記録し、4月に比べて16%の増加となりました。
日本インバウンド・メディア・コンソーシアムが実施した調査では、日本が「行きたい国No.1」になっており、コロナ後に備えた対策を取ることで収益増加が期待できます。
中国人は日本に戻ってくるのか
中国大手旅行サイト「Trip.com」の調査によると、ロックダウン解除後の「労働節連休」に中国国内旅行に出かけた中国人は延べ1億1,500万人、経済効果は約7,175億円でした。
感染防止の面から、観光地やお店では事前予約制や人数制限を行ったため、例年に比べると旅行者数は減少していますが、予想をはるかに上回る勢いで増加しています。
この状況から見て、海外旅行が解禁になった際には旅行者は「行きたい国No.1」の日本へ押し寄せるのではないかと考えられます。
中国に向けた効果的なPRとは
中国人は、日本人から見ると少し派手すぎるのではないかという演出でも好意的に受け入れる傾向があります。
昨今では世界中でSNSを利用したプロモーションが盛んに行われており、利用者が10億人を超えるといわれる中国向けにも動画などでのPRが有効でしょう。
「コト消費」に移行しつつある消費傾向から、感動体験などの強いメッセージ性を持った動画などは好意的に受け止められる可能性が高く、シェアされやすいと考えられます。
こうした中国人の感性を踏まえたうえでインバウンド対策を行うと、より魅力的なPRができるでしょう。
コロナ禍がきっかけで親日度が上がっている
新型コロナウイルスがきっかけで日本と中国の交流が生まれ、親日度が上がっています。
外出制限などの反動でリベンジ消費の機運も高まり、越境ECでの日本製品の購入や海外旅行が解禁された際の訪日需要が増えることが見込まれます。モノ消費としては、品質の良い日本の電化製品や化粧品、日用品、医療品などの需要が相変わらず高く、コト消費ではアニメの聖地巡礼なども人気が高まっています。
コロナ後のインバウンド対策はすでに始まっています。中国人の親日度が上がっている今、日本に対するイメージを考慮して効果的なプロモーションを考えて準備する必要があるでしょう。
文・訪日ラボ編集部/提供元・訪日ラボ
【関連記事】
・【2020年上半期最新版】訪日ラボ恒例「インバウンド業界カオスマップ」を公開!東京オリンピックを迎えうつ、約1,400サービスを完全網羅
・インバウンドで人気の観光地ランキング TOP30
・2019年インバウンド業界「流行語大賞」発表!2位は「東京オリンピック」1位は?:業界最大級メディアだからこそわかる本当のトレンドを分析!
・中国人が殺到!中部国際空港のセブンイレブンで1時間待ってでも買いたいものとは?
・訪日旅行「現地生活」がこれからの魅力に?外国人が知らない日本のルールやマナーをおもてなしに活かすには