ホンダは2023年7月5日、インド資本のグローバル・サプライヤー、マザーサン・グループの「SMRC Automotive Holdings Netherlands B.V.」(以下マザーサン)と基本契約を結び、連結子会社の八千代工業(ヤチヨ)の株式を公開買付けにより取得することを決定した。

ホンダは、所有するヤチヨの株式81%をマザーサンの完全子会社化するために約190億円で譲渡する。

ホンダの子会社八千代工業をグローバル・サプライヤーのマザーサンに譲渡
(画像=『AUTO PROVE』より 引用)

ヤチヨは1960年からホンダの2輪車用のエンジン部品製造、塗装などを請け負っており、その後はホンダの燃料タンク製造、車両の受託生産ではライフ・ステップバン、アクティ、ビート、トゥデイ、S660などの製造を担当してきた。今回のマザーサンへ売却により八千代工業は上場廃止となる。

ホンダは、連結子会社を含めて事業ポートフォリオの再編に取り組んでおり、ヤチヨについては、四輪車用の内外装樹脂部品を中心に、グローバルに事業を展開するマザーサン・グループを戦略的パートナーとし、販路の拡大や樹脂製品の事業拡大を行なうことで、持続的な成長を目指すことができると考え、今回の基本契約に至っている。

ホンダは株式譲渡後、ヤチヨの議決権の19%に相当する株式を保有し、ヤチヨとマザーサン・グループとの円滑な連携を図るとしている。

なお、ホンダはヤチヨの2輪部品事業子会社の合志技研の株式を100%取得し、2輪事業の強化を図るとしている。

ホンダの子会社八千代工業をグローバル・サプライヤーのマザーサンに譲渡
(画像=ヤチヨ製の薄型センター配置の燃料タンク,『AUTO PROVE』より 引用)

マザーサン・グループは、インドの乗用車用ワイヤーハーネスとして起業したが、その後はヨーロッパの電装メーカーなどを積極的に買収し、ワイヤーハーネス、プラスチック部品、バックミラー、内外装部品、および工業用ゴム部品のメーカーであり、グローバル規模のサプライヤーだ。

マザーサンは、ヤチヨを買収することで、樹脂製燃料タンク製造技術、サンルーフ技術、水素タンク製造技術などを取得し、グローバルに展開する計画である。

提供・AUTO PROVE

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