東京発のデザイナーズブランド「YOKE(ヨーク)」が来年1月に発売するSpring/Summer2024コレクションの一部情報が、このほど解禁された。

同コレクションには、植物由来のバイオマスを原材料に使ったBrewed Protein繊維を採用。ニットウェア3型、デニムウェア2型、半袖・長袖Tシャツ、スウェットシャツの合計8型が登場する。

近年のトレンドである“サステナブル”をアイテム選びのポイントにしている人はチェックしてほしい。

人・ものをつなぐブランド「YOKE」

「YOKE」 は、“つなぐ”をコンセプトに2018年にスタートしたブランド。

素材やパターンにこだわり、スタンダードなアイテムにコンテンポラリーなエッセンスを加えたアイテムが魅力だ。

YOKEという言葉には、「繋ぐ」「絆」「洋服の切り替え布」などの意味がある。

1着の服ができあがるまでには、原料から糸を紡ぎ、生地へと織り上げ、裁断して縫うといういくつもの工程が必要になる。何十人もの人が関わり、仕事をつなげることで“服”として仕上がるのだ。

ブランドデザイナーである寺田典夫(てらだのりお)氏はそのことを強く意識し、デザインから生産まで自身の目の届く範囲での物作りを心掛けている。

また、YOKEというブランド名には「ブランドの品がいろいろな人たちにつながっていってほしい」という思いも込められているのだという。

サステナブル素材をSpring/Summer2024コレクションに採用

同ブランドでは、Spring/Summer2024コレクションにおいて、バイオベンチャーのSpiber社が開発したサステナブルなBrewed Protein繊維を用いることを決めた。

バイオマス原材料からできたBrewed Protein繊維は、シルクのような光沢と繊細さを持つフィラメント糸や、上質でなめらかな肌触りのカシミヤ、ボリューム感のあるウールといった紡績糸にも加工することが可能だ。

デザイナーの寺田氏は、同繊維を使うことについて次のようにコメント。

「Spiberについては5、6年前から認識していましたが、今年3月上旬に話をいただき、改めて素材に面白さを感じてすぐにSS2024シーズン製品への採用を決めました。(中略)

素材としてまだ配合量は少ないですが、製品として素敵なものを作り、デザインでまず興味を持ってもらい、そこから素材を知ってもらう、広がりを作る、ということがブランドとしてできることだと考え、デザインも凝ったものにしています。

今後は色もよりバリエーションを増やせれば、そして異素材とのミックスなどにもトライして、多様な製品に使えたらと考えています」

デザインだけでなく素材にまでこだわる、YOKEの来年の展開に期待したい。

(IKKI)