広島県尾道市と株式会社構造計画研究所(以下、構造計画研究所)は、2023年2月9日~3月6日の期間、オンライン予約などによる公民館の管理運営に関する実証実験を実施しました。
同市では今後、実証実験の結果を踏まえ、スマート公民館の実現を推進する構えです。
尾道市の公民館の運営における課題
尾道市の公民館は、貸会議室などを利用する際、使用申請書の提出や物理的な鍵の受け渡しといった対面での運営を基本としているため、市民の利便性向上と職員の負担軽減が課題となっています。
また、近隣住民が公民館の鍵を管理しているケースでは、管理者の高齢化に伴い後継者が不在で鍵の管理方法を見直さざるを得ない施設もあるようです。
加えて、災害時に公民館を避難所として円滑に開放できる環境の構築も課題となっています。
課題解決へ向けた取り組み「スマート公民館」
尾道市では、これらの課題をデジタル技術の活用によって解決する「スマート公民館」の取り組みを推進中。デジタル技術の活用および得られるデータなどを利活用し、公民館の運営サービスの質向上と活性化を目指しています。
スマート公民館実現へ向け、尾道市と構造計画研究所および株式会社日本総合研究所は、「尾道市・株式会社構造計画研究所・株式会社日本総合研究所とのデジタル技術を活用した公民館の管理運営に関する基本協定書」を2023年1月20日に締結し、実証実験を行いました。
「RemoteLOCK」と連携する「まちかぎリモート」活用
同実験では、オンライン予約システム「まちかぎリモート」を活用。館長に対しては、同システムと連携するスマートロック「RemoteLOCK(リモートロック)」の説明も実施しました。
「まちかぎリモート」は、公共施設管理のスマート化を推進するために構造計画研究所が開発・提供する施設予約システム。予約・支払い・鍵の受け渡しをオンラインで実現します。
「RemoteLOCK」は、米国RemoteLock社が開発し、日本国内では構造計画研究所が提供するWi-Fi接続型・クラウド管理機能を備えたスマートロック。ユーザーごとに暗証番号やQRコードなどの鍵を発行し、キーレスでの解錠を実現します。
「まちかぎリモート」と「RemoteLOCK」を連動することで、施設運営の効率化、災害時の円滑な避難所開設の運用、およびニューノーマル時代の非対面運用の実現を支援します。