例えば、毎月1万円返済していても、利息が3,000円あれば元本の返済に回せるのは7,000円に過ぎない。元本の額が大きいほど減りづらく、利用期間が長期化しがちな点に注意してほしい。  

利用者が危機感を持ちにくい

リボ払いの一番危険な点は、利用者が危機感を持ちにくいという点だろう。

極論すれば「どれだけ使っても支払額は大きく変わらない」方法であるため、「お金を使っている」という実感がわきにくい。

そのため、複数枚のカードを使ったり、元本を完済しないうちに新たにリボ払いを利用したりして、残高が膨れ上がるという事態も考えられる。

気づかぬうちにリボ払いを利用してしまうケースにも注意

気づかないうちにリボ払いを利用してしまうケースもある。主に以下の2つだ。

・実はリボ払い専用カードだった
・通常利用する支払方法として、リボ払いが設定されていた

これらはカードの説明や利用明細を見ればすぐにわかる。もし該当した場合、必要に応じてカードの解約や支払方法の変更をしよう。

クレジットカード会社にとってメリットは多いが…

クレジットカード会社がリボ払いを絡めたキャンペーンを行うのは、端的にいうと「そのほうがお得だから」である。

リボ払いは手数料が高いので、クレジットカード会社の利益が大きくなるという明確なメリットがある。しかし、利用する側にはあまりメリットがないので、安易に使わないようにしたい。

文・荒井美亜(金融ライター/ファイナンシャル・プランナー)
立教大学大学院経済学研究科を修了(会計学修士)。税理士事務所、一般企業等の経理を経験して現在は金融マネー系ライターとして活動中。