ワンタッチで複数の機器が連動したり、自動でスケジュールを実行したり、一度使い始めるとそれ以前の生活は考えられなくなるスマート家電。専用品でなくとも、すでにある家電をスマートフォンを通じてIoT化できるのがスマートリモコンだ。

Nature(ネイチャー)社のスマートリモコンシリーズ「Nature Remo(ネイチャーリモ)」に、世界標準規格Matter(マター)対応の新モデル「Nature Remo nano(ネイチャーリモナノ)」が登場した。7月4日(火)からAmazonにて販売している。

Matter対応のエントリーモデル「Nature Remo nano」

最初のモデルを発表してから約6年が経過した「Nature Remo」は、累計販売台数60万台を超えるスマートリモコンのシリーズだ。

赤外線リモコンを備えた家電であればメーカーや型番・年式などに関係なく使用でき、外出先からの操作や、センサーを用いた自動制御、スマートスピーカーと連携させて音声での操作も可能になる。

シリーズのうち最も低価格で、導入しやすいエントリーモデルとして開発されたのが今回の「Nature Remo nano」だ。ユーザーインタビューやアンケートをもとに利用頻度の高いオートメーションのトリガーや、音声での操作などを残し、機能をシンプルに絞った。

手に取りやすい価格設定に加え、世界初(1)のMatter連携ブリッジデバイスであることを特徴とする。

Matterとは、IT企業300社以上が参加しているConnectivity Standards Alliance(CSA)が策定したスマートホーム・IoT機器の世界標準規格のこと。

インターネットに接続した「Nature Remo nano」は、赤外線リモコン対応家電をMatter連携するブリッジデバイスとして機能し、Matter非対応の製品もMatterを介して操作できるようになる。

「Nature Remo E」と併用するとさらに節電に

同社ではコンセントに挿すだけで手軽にHEMS(2)を導入できる「Nature Remo E(ネイチャーリモイー)」も展開する。

電力の消費状況や電気料金、太陽光発電設備の発電・売電状況、蓄電池の充放電量をリアルタイムにスマートフォンの「Nature Remoアプリ」で確認できる。

スマートリモコン「Nature Remo」を併用することで、電力消費量に合わせた家電の自動制御が可能となる。

さらに同社では、市場連動型電力料金プランの加入者を想定したサブスクリプション型の有料オプションを設定する。

家電の自動制御機能「Nature Smart Eco Mode(NSEM/ネイチャースマートエコモード)」を「市場連動オートメーション」として、すべてのユーザーに月額料金150円(税込)で今夏開放予定。電気の市場価格が高騰した際にエアコンの設定温度を変更し、電気料金を削減する。

個々のリモコンが不要となり、さらに節電につながるスマートリモコン。

温度・湿度・照度・人感の4つのセンサーを搭載したフラッグシップモデル「Nature Remo 3」のほか、スタンダードモデル「Nature Remo mini 2」、プレミアムスタンダードモデル「Nature Remo mini 2 Premium」もあるので、用途に合わせて選びたい。

Nature Remo nano
価格:3,980円(税込)
本体サイズ:47mm×47mm×12.5mm
重さ:13g
対応OS:iOS 15.0以上、Android 8.0以上
センサー:搭載なし

(SAYA)

1 Nature調べ、6月30日(金)時点でCSAの認証を受けたAggregator Device Typeが対象
2 Home Energy Management System(ホーム エネルギー マネジメント システム)の略で、家庭内のエネルギーを管理するシステム