大阪府門真市にあるパナソニックミュージアム。

同ミュージアムの「ものづくりイズム館」にて、日本におけるテレビ放送開始70周年、薄型テレビ「ビエラ」発売20周年を記念し、テレビの誕生と進化をテーマにした企画展「夢の実現、テレビジョンが拓いた未来」を、11月18日(土)までの期間で開催中だ。

テレビの歴史について知りたい人は同展をチェックしてほしい。

(左)ナショナルテレビ1号機完成を喜ぶ松下幸之助さん(1953年) (右)地上デジタル放送開始に合わせて開発された、薄型テレビ「ビエラ」1号機(2003年)

(左)ナショナルテレビ1号機完成を喜ぶ松下幸之助さん(1953年) (右)地上デジタル放送開始に合わせて開発された、薄型テレビ「ビエラ」1号機(2003年)

グループの創業100周年を記念してオープン

同ミュージアムは、パナソニックグループの創業100周年を記念して2018年3月7日(水)にオープンした。創業者・松下幸之助さんの経営観や人生観を伝える「松下幸之助歴史館」や、創業以来の約550点の製品を揃えて、パナソニックグループのものづくりのDNAを伝える「ものづくりイズム館」などで構成されている。

人々に大きなインパクトを与えたテレビの登場

空間の壁を乗り越えて映像や音声を視聴できるテレビジョンの登場は、人々に大きなインパクトを与えた。テレビは戦後に誕生した家電の中で、老若男女最も多くの人々に愛されてきた製品と言っても過言ではないだろう。

白黒本放送開始から今年で70周年

本年、日本のテレビ放送は、1953年の白黒本放送開始から70周年を迎えた。同展ではこの機会に、1926年に浜松高等工業学校(現・静岡大学工学部)の高柳健次郎教授が、世界で初めてブラウン管への「イ」の字の撮像に成功してから今日までのテレビの変遷を、実際の製品や資料で紹介する。

高柳健次郎教授が、世界で初めてブラウン管に撮像した「イ」の字が書かれた雲母版(1926年) 所有:高柳健次郎財団

高柳健次郎教授が、世界で初めてブラウン管に撮像した「イ」の字が書かれた雲母版(1926年) 所有:高柳健次郎財団

アナログ放送からデジタル放送へ

また、日本のテレビ放送史で最大の変革と言える、21世紀初頭のアナログ放送からデジタル放送への移行にも着目した。

テレビ受像機の買い替えを必要としたこの革命的移行が、なぜこの時期に起きたのか、どんな準備が必要だったのか。さらに、パナソニックグループはどのような志で、2003年の地上デジタル放送開始に合わせ薄型テレビ「ビエラ」を発売したのか。これらを、当時の担当者たちの声をもとに深掘りしている。

テレビ離れが叫ばれる今だからこそ、テレビの歴史、そしてテレビの魅力を再確認しに同展へ足を運んでみてはどうだろう。

企画展「夢の実現、テレビジョンが拓いた未来」
開催日時:開催中~11月18日(土)
開館時間:10時00分~17時00分
会場:パナソニックミュージアム ものづくりイズム館
所在地:大阪府門真市大字門真1006番地

(角谷良平)