「ドナウ川保護国際委員会」は、14の協力国と欧州連合(EU)から構成される国際機関だ。1998年の設立以来、河川流域管理に携わるヨーロッパ最大かつ最も活発な国際機関の1つに成長してきた。その活動はドナウ川とドナウ川流域全体の支流と地下水資源に関連し、さらに黒海との密接な関係もある。

なお、現在のドナウ川は水質汚染、化学汚染などが明らかになっている。ドナウ川の水質改善のために、氾濫原がドナウ川流域の硝酸塩汚染を除去できることを示す新しい研究が明らかになったばかりだ。最近の大規模なモデリング研究では、氾濫原を復元し、遮断された水域をドナウ川およびその支流と再接続することで、ドナウ川流域の水質改善と硝酸塩汚染の除去に重要な役割を果たす可能性があることが示されたという(氾濫源とは、洪水などによって河川が氾濫し、運ばれてきた土・砂・小石などが堆積して生じたほぼ平坦な土地)。

ウィーンの国連に取材に行く時など、地下鉄がドナウ川を通過するが、快晴の日にはドナウ川の水面が空の青さを反映して青く染まる時がある。今回掲載したドナウ川の風景は10年前の2013年4月26日に撮影したものだ。

編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2023年6月30日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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