ビジネスや投資で財を成した人との違い
宝くじの高額当選者がお金を持ち続けることが難しいことを述べた。一方でビジネスや投資など自分の手で財を成した人はお金を持ち続けられる可能性が高い。同じ大金を得たもの同士なのに何が違うのか?
結論、ビジネスや投資で財を成したケースは蓄財プロセスがある点で、宝くじの高額当選者と全く違う。自分はまだまだ大したレベルではないただの小者だが、自己体験を述べたい。自分のビジネスで粗利を稼いだり、資産運用で蓄財すると売上、経費、粗利という勘定科目と日々付き合うことになる。粗利を得るために必要な勉強をしたり、必須機材やサービスに事業投資をする。その過程で本当に必要なもの、不要なものを見極める眼力が鍛えられる。
自分は駆け出しの頃の方がお金の使い方はヘタでムダが多かったが、最近は仕事に必要な経費は投じても、不要なものは無料でも要らないという思考になった。また、この一連のビジネスプロセスを経て必要なものは手元にあるので「ドーンと派手に消費したい!」といった欲求は完全解消したという感覚がある。仕事を通じて頼りにされたり、感謝の言葉をもらえば無用な自慢をするためにムダな出費をする必要もない。こうなると蓄財が促進しやすく、お金を持ち続けられる人格が形成されるのだ。
一方で宝くじはプロセスは極めて簡略化されており、宝くじを買うという行動以外にはなにも必要がない。運を高める要素はひたすら買い続ける以外にないのだから、当選するまでの過程でファイナンシャルリテラシーの向上も一切ない。結果、いざ当たると散財してすぐに手元から消えてしまうのだ。
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様々な要素をトータルで俯瞰すると、宝くじの高額当選はお金持ちへのチケットというより、むしろ貧乏へのチケットかもしれない。その可能性を排除することは極めて難しいと感じるのだ。
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