三菱自動車が欧州向けの新型コルトを発表。アライアンスパートナーのルノーよりOEM供給を受け、クリオ(日本仕様ルーテシア)をベースとした5ドアコンパクトハッチバックに刷新。パワートレインにはハイブリッドとガソリンエンジンを設定

三菱自動車の欧州事業統括会社であるミツビシ・モーターズ・ヨーロッパ(Mitsubishi Motors Europe B.V.)は2023年6月9日(現地時間)、欧州市場向けの新型コンパクトハッチバック「コルト(COLT)」を発表した。

三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲三菱自動車が欧州市場向けの新型コンパクトハッチバック「コルト(COLT)」を発表。アライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受け、クリオ(日本仕様ルーテシア)をベースとする5ドアコンパクトハッチバックに刷新する、『CAR and DRIVER』より引用)

コルトは三菱自動車が乗用車で初めて採用したペットネームで、1962年に「コルト」の名を冠した最初のモデル「コルト600」が登場。また、1967年デビューの「コルト1000F」による国際ラリーへの初参戦以降、三菱自動車はモータースポーツへの挑戦を続け、今日のクルマづくりに繋がる礎となる。そして、数世代にわたって国内外で多くのユーザーに愛用され、欧州においては1978年から2014年にかけて120万台以上を販売した。

欧州市場においては約9年ぶりの復活となる新型コルトは、本年3月から欧州市場に導入して好評を博している「ASX」に続く主力モデルに位置。アライアンスパートナーであるルノーよりOEM供給を受け、クリオ(日本仕様ルーテシア)をベースとする5ドアコンパクトハッチバックに刷新された。同車はトルコのルノー社ブルサ工場で生産し、本年10月より三菱自動車の販売ネットワークを通じて、欧州で販売を開始する予定である。

三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲新型コルトはトルコのルノー社ブルサ工場で生産し、本年10月より三菱自動車の販売ネットワークを通じて欧州で販売を開始する予定、『CAR and DRIVER』より引用)

新型コルトの特徴を解説していこう。

まずエクステリアは、欧州の街並みに映える力強くてスポーティな外観を創出。フロントには三菱自動車のデザインコンセプトである“ダイナミックシールド”の要素を取り入れた、両サイドに広がる勢いを表現したグリルを配し、上部にスリムなフルLEDヘッドライト、下部にL字型のLEDデイタイムランニングランプを組み合わせることで、シャープで精悍な表情に仕上げる。一方、リアビューはワイド感を強調するバンパーなどにより、スポーティで安定感のある後ろ姿を実現。リアゲート部には“MITSUBISHI”と“COLT”のロゴを入れた。

三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲欧州の街並みに映える力強くてスポーティな外観に仕立てる、『CAR and DRIVER』より引用)
三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲フロントマスクには三菱自動車のデザインコンセプトである“ダイナミックシールド”の要素を取り入れた専用デザインを施す、『CAR and DRIVER』より引用)
三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲リアゲート部には“MITSUBISHI”と“COLT”のロゴを入れる、『CAR and DRIVER』より引用)

内包するインテリアは、ダッシュボードやドアトリムなどに上質な素材を配したうえで、インストルメントパネルの中央にスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)を設置。7インチまたは9.3インチのディスプレイから走行モードやエンジンの出力特性、ステアリングフィール、車内環境などを個別設定できる「マルチセンス」システムが操作できる。走行モードはマイセンス/スポーツ/エコの3モードを設定した。また、ドライブ中も臨場感のあるオーディオ体験を楽しむことができるBOSEプレミアムサウンドシステムを用意している。

三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲7インチまたは9.3インチのディスプレイから走行モードやエンジンの出力特性、ステアリングフィール、車内環境などを個別設定できる「マルチセンス」システムが操作可能、『CAR and DRIVER』より引用)
三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲ダッシュボードやドアトリムなどに上質な素材を配したうえで、インストルメントパネルの中央にスマートフォン連携ディスプレイオーディオ(SDA)を設置、『CAR and DRIVER』より引用)

パワートレインに関しては、1597cc直列4気筒DOHC16Vガソリンエンジンに、メインの駆動用Eモーター、始動および発電用モーターのHSG(ハイボルテージスターター&ジェネレーター)、容量1.2kWhのリチウムイオンバッテリーで構成するハイブリッドシステムと、999cc直列3気筒DOHCガソリンターボエンジン+6速MTおよび999cc直列3気筒DOHCガソリンエンジン+5速MTという2機種のガソリンエンジン仕様を設定。先進安全運転支援システムの拡充も図り、全車速追従機能付レーダークルーズコントロールシステム[ACC]や車線逸脱防止支援機能[LDP]、駐車支援システムEasy Park Assist、衝突被害軽減ブレーキシステム[FCM]、車線逸脱警報システム[LDW]、オートマチックハイビーム[AHB]、標識認識システム[TSR]、後側方車両検知警報システム[BSW]、後退時交差車両検知警報システム[RCTA]などを組み込んでいる。

三菱コルトがルノー・クリオのOEM車となって欧州市場で復活
(画像=▲パワートレインにはハイブリッドとガソリンエンジンを設定する、『CAR and DRIVER』より引用)

提供元・CAR and DRIVER

【関連記事】
「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ