今年3月、(財)日本公衆衛生協会がまとめた「新型コロナウイルス感染症対応記録」には、下記のように「世田谷モデル」が”失敗例”として紹介されている。

(前略)当初対象とされた90万区民は、介護施設職員ら約2万3,000人に大幅に縮小され、しかも、陽性と判明したのはわずか25人であった。これは、事前の計算から十分に予測できたことであり、予算が4億円超と聞けば、区長の事後のコメント「施設関係者の感染を減らし、医療の逼迫を抑える効果はあった」を肯定的に受け取るのは不可能だ。(p264)

保坂区長が科学者の言に耳を貸さないのは昔からのことだが、何しろ自身が嫌っているはずの、事実を歪曲する“歴史修正主義”を地で行っているのだから、リベラルな支持者も驚きなのではないか。

議会では、提出議案の文言の誤りを連発するなど、世田谷区政は区長の専横と役人の弛みが目立ってきた。引き続き、厳しく監視していく。