80年代のカルチャーを代表するイラストレターであり、漫画家・わたせせいぞう氏。
⽞光社が、同氏の最新作品集「COLORFUL わたせせいぞうミュージック・コレクション」(税別3,000円)を6月28日(水)に発売する。「ハートカクテル」で知られる同氏の絵が満載の作品集は、Amazonで購入可能だ。
画業50年に向けた企画第1弾となる作品集
今年は代表作「ハートカクテル」連載開始40年にあたり、20年ぶりの新作「ハートカクテル カラフル」がNHKでアニメ化されるなど、わたせせいぞうワールドが盛り上がりを見せている。
来年の画業50年に向けた企画も動き出しており、その第1弾となるのが同作品集だ。
イラストや漫画のストーリーは音楽なくして生まれない
わたせ氏の漫画やイラスト作品は、常に音楽と深く結びついている。わたせ氏は仕事場に入るとまず音楽を流す、これが何十年も続く朝のルーティーンとなっていて、「ボクのイラストや漫画のストーリーは音楽なくして生まれない」と語っている。
作曲家・島健氏との対談の中では、幼少時より国内外の音楽に触れる生活を送り、一時期はプロの演奏家を目指していたという自身の音楽履歴を披露している。
「ハートカクテル」には、音楽が流れている場面が随所に出てくる。具体的な楽曲が記されることもあり、ジャンルはわたせ氏が好むジャズやクラシック、ポップスタンダード、オールディーズ、ラテン系などさまざまで、作品テーマである「大人の恋模様」を彩る役割を果たしている。
音楽にまつわる漫画作品を数編収録
同作品集には、「ハートカクテル」に登場する楽曲のリストを掲載、同作品の単行本未収録エピソードなど、音楽にまつわる漫画作品を数編収録した。
数多く手がけたレコード・CDのジャケット
もう一つ、わたせ作品と音楽の深い結びつきを実感できるのが、音楽ジャケットの仕事だ。80年代より、同氏は数多くのレコード・CDのジャケットや、関連ビジュアルを数多く手がけてきた。
自身がジャケットを手がけた「ハートカクテル」のイメージアルバムも作られており、コンピレーションアルバムのジャケットも多数手がけている。
他では見られない貴重な作品を収録
また、日本の80~90年代のポップミュージックが近年は「シティーポップ」として国内外で盛り上がりを見せていて、その代表的なミュージシャンであるTUBEや山下達郎氏のジャケットを手がけた同氏の人気が若い世代にも広がっている。今回は取り上げる数自体は絞る一方で、ジャケット以外の裏ジャケやインナーで使用されたビジュアルや書き下ろしコミックなど、他では見られない貴重な作品を収録した。
ハートカクテル40周年記念 わたせせいぞう展にて先行発売中
大丸京都店6階イベントスペースで7月3日(月)まで開催中の「ハートカクテル40周年記念 わたせせいぞう展」。同会場にて、同作品集は先行販売中だ。また、7月1日(土)にはサイン会も予定されている。(先着150名限定)
「音楽が聴こえてきそうな」作品を中心に構成し、カレンダーなどの最新作も収録している同作品集を手に入れてみては。
COLORFUL わたせせいぞうミュージック・コレクション
価格:3,300円(税込)
ハートカクテル40周年記念 わたせせいぞう展
開催期間:開催中~7月3日(月)
会場:大丸京都店6階イベントスペース
所在地:京都府京都市下京区四条通高倉西入立売西町79
(角谷良平)