株式会社ポプラ社は、テレビドラマ化もされた『三千円の使いかた』や『ランチ酒』など数々のヒット作を生み出している原田ひ香さんの最新刊『図書館のお夜食』を6月21日に刊行しました。「夜の図書館」で働く“本好き”のメンバーたちは、それぞれ生き方や働き方に悩みや秘密を抱えています。 そんな個性的で等身大な彼らに共感したくなる本です。
食×本×仕事を味わう物語「図書館のお夜食」
原田ひ香さん最新作の舞台は、“夜だけ開いている”不思議な図書館。大好きな本に携わる仕事がうまくいかずに悩んでいた主人公が、そんな「夜の図書館」で個性豊かな本好きの同僚たちと仕事に奮闘したり、実在の本に登場する料理のまかないでほっこりしながら、だんだん「働くこと」「生きること」に向き合ってく物語です。
原田さんがこの物語を執筆するきっかけのひとつが、昨今の出版不況によって生活が成り立たなくなり、熱意のある書店員さんが仕事を辞めざるを得ない現状です。
今の時代「好き」と「熱意」だけでは続けていけない仕事は多々あり、自信をなくしたり目標を見失ってしまうこともあるかもしれません。そんな人たちにとっては少しほろ苦くもあり、最後はやさしく背中を押してくれる作品です。
「図書館のお夜食」のあらすじ
東北の書店に勤めるもののうまく行かず、書店の仕事を辞めようかと思っていた樋口乙葉は、SNSで知った、東京の郊外にある「夜の図書館」で働くことになります。
そこは普通の図書館と異なり、開館時間が夕方7時~12時までで、そして亡くなった作家の蔵書が集められた、いわば本の博物館のような図書館。乙葉は「夜の図書館」で予想外の事件に遭遇しながら、「働くこと」について考えていきます。
書店員さんからのコメント
プルーフ配布後に届いた書店員さんからのコメントをご紹介しましょう。
「いつかどこかにきっと―。そう思える世界と物語と出会えることは、これからも生きていける理由になる。」
<本の森セルバ BRANCH岡山店 横田かおりさん >
「日々の生活に疲れてしまったな、ちょっと休憩したいな、そんな私たちに静かに寄り添ってくれるような作品」
<TSUTAYA サンリブ宗像店 渡部知華さん>
「本とご飯だけではない働き方の物語で、自分の生き方について考えさせる本 だと思いました」
<水嶋書房 くずはモール店 井上恵さん>
自分を見失いそうになった時に、読み返してそばに置いておきたい心に沁みる一冊。
<明林堂書店 浮之城店 大塚亮一さん>
この一冊の本が私をさらに本好きの道に導いてくれる。
<あおい書店 富士店 望月美保子さん >
今の仕事や働き方に悩んでいる人は共感できるかもしれません。
書名:『図書館のお夜食』
著者:原田ひ香
定価:1760円(10%税込)