アタリの取り方

ノマセ釣りで一番緊張する瞬間がアワセ。ここでバッチリフッキングが決まれば、後は存分にフィッシュイーターの引きを楽しむことが出来る。基本はエサを「ノマセ(呑ませ)る」ために遅アワセだ。

ウキ釣りのアタリ

フィッシュイーターが近づくと、小魚が食われまいと暴れまわるため、ウキにポコポコといった不規則な変化が現れる。ほどなくして、ウキが一気に消し込まれるはずだ。

ここでリールのベールを起こしてラインをある程度送り込み、エサが呑み込まれるまで少し待つのだが、エサが小さめなら5秒程度、エサが大きいなら10秒~20秒程度カウントしよう。

これがノマセ(呑ませ)釣りと言われる所以だ。後は頃合いを見計らってベールを戻し、糸フケを取り、竿に重みを感じた瞬間にアワセを入れよう。

ブッコミのアタリ

置き竿スタイルのブッコミの場合は、竿先にガタガタッと大きな揺れが出ることが多い。ここで竿を手に持ち、ウキ釣りと同じようにベールを起こしてラインを送り、しばし待つ。

一気に走るようなら青物やスズキの可能性が高いので、10秒程度待ってからアワセを入れる。ジワジワラインが出たり、重さを感じるが動かない場合はヒラメの可能性が高いので、そのまま30秒~1分程度待ってみよう。

船釣りでは「ヒラメ40」と言われるように、ヒラメはエサを呑み込むまで時間をかけるからだ。ある程度待ったら糸フケを取り、竿先に重さを感じた瞬間にアワセよう。

ノマセ(泳がせ)釣りの手順と釣り方を徹底解説 サビキで小魚釣れたら高級魚リーチ?アワセに失敗した例(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)

アワセ方

どちらの釣りの場合も、じっくりエサを呑み込ませたら、糸フケを取ってから大きく竿を煽るようにアワセを入れる。

フィッシュイーター達の口は比較的丈夫なので、アワセは「大きく、強く」が基本。掛けた瞬間の突っ込みはどの魚も強烈なので、ドラグを調整しつつやり取りを楽しもう。

取り込み

魚がフッキングしたら、あとは取り込みだ。ここでは取り込み時の注意点と、釣った後の処理について説明していく。

強引に巻き取らない

強引に糸を巻き取ろうとすると、魚の思わぬ抵抗にあってラインブレイクの危険性がある上、魚のサイズによっては竿を折られてしまう事もある。魚が走る時は決して無理をせず、ドラグを少し緩めるなどして対応しよう。

足元に来ても油断しない

大型魚の多くは、一度空気を吸わせると大人しくなるものが多いが、体力がある分最後の最後まで抵抗する。足元まで寄せたからと言って、釣りあげるまでは決して油断しないようにしよう。

スズキはエラ洗いに注意

スズキは、水面に出た後も口とエラを広げて大暴れするが、この動きをエラ洗いと呼ぶ。エラブタは大変鋭くなっており、容易にラインをカットしてしまうため、糸フケを出さないように注意が必要だ。

ノマセ(泳がせ)釣りの手順と釣り方を徹底解説 サビキで小魚釣れたら高級魚リーチ?鋭いエラブタに注意(提供:TSURINEWSライター・荻野祐樹)

タモは頭から

足元まで寄せた後はタモで掬うのだが、必ず頭から掬うこと。これは、尾から掬おうとすると暴れて網から逃げられるリスクがあるためだ。タモに魚体が入ったら、ラインを少し緩める事で取り込み完了となる。

タモはそのまま真上に持ち上げると折れてしまう事があるので、伸ばした分を縮めていくように回収しよう。

〆る時のケガに注意

タチウオ・ヒラメは鋭い歯、スズキはエラブタと鋭いヒレ……といった具合に、フィッシュイーターはそれぞれ武器となるものを隠し持っている。〆る際は軍手やタオルを用いて、くれぐれもケガをしないように注意して頂きたい。