赤、白、黄色などカラフルに咲くポピー、その花言葉は「いたわり」「慰め」「思いやり」「恋の予感」など、優し気なイメージにぴったりのものばかりです。
他にも花色によって花言葉があるのですが、中にはギリシア神話を由来とするものも。

また、ポピーの別名には中国の英雄・項羽にまつわる伝承が関わっています。

ここでは、そんなポピーの花言葉やその由来、そして豆知識まで解説していきます。

目次
ポピーとは?
 ・特徴
 ・開花時期
 ・原産
 ・花の名前の由来
食品や薬品として使われる
 ・ポピーの全般的な花言葉
 ・全般的の花言葉
 ・「癒し」と「眠り」の花言葉の由来となった神話

ポピーとは?

春に咲く「ポピー」の花言葉はなに?別名には中国の英雄・項羽にまつわる物語も
(画像=『FUNDO』より引用)

ポピーは、「ケシの花」とも呼ばれ、日本でも古くから親しまれている小ぶりな花です。
早春に色とりどりの花を咲かせるポピーは、春の訪れを知らせてくれます。

特徴

ポピーは、黄色、オレンジ、白、ピンク、赤など様々な色の花を咲かせるケシ科植物の総称です。

ヒナゲシの花をイメージする人が多いかもしれませんが、ヒナゲシだけではなくケシの花全般を指します。
ケシ全般を指すので、もちろんヒナゲシを指してポピーというのも間違いではありません。

日当たりのよい丘などにたくさん植えられているポピーが風に吹かれてそよぐ姿は、清々しく癒されます。

開花時期

ポピーの開花時期は、春先の3月頃から初夏となる5月頃まで。
一重や八重の薄い花を咲かすポピーの開花期間はそれほど長くありませんが、繁殖力や生命力に長けた品種なので、育てる手間が掛かりません。

原産

ポピーはヨーロッパ南部、トルコ東部、イラン北部、西アジア、アジア北東部が原産地だといわれています。
ケシの花全般を指すこともあって、非常に広範囲に自生している植物となります。

花の名前の由来

ポピーという名前は、ラテン語の”papa”から来ています。
”papa”には粥という意味があり、幼児を眠らせるためにお粥に催眠作用のあるケシの乳液を加えていたことが由来とされています。

食品や薬品として使われる

ポピーは、食品や薬品としても用いられています。
ポピーシードは、食用としてあんぱんなどに使用されているので、日本人にとっても馴染み深いですね!

またケシ科の植物の実から採取される乳液には、入眠、麻痺作用があり、ギリシャ時代には麻酔薬や睡眠導入薬としても用いられてきました。
英名のpoppyはケシ科植物の総称ですが、日本で麻薬原料となるものを「ケシ」、麻薬原料にならないものを「ポピー」と呼んで区別していることもあるようです。

ポピーの全般的な花言葉

春に咲く「ポピー」の花言葉はなに?別名には中国の英雄・項羽にまつわる物語も
(画像=『FUNDO』より引用)

ポピーには、全般的な花言葉の他に色による花言葉があります。
まずは、全般的な花言葉について見ていきましょう。

全般的の花言葉

全般的な花言葉は以下の5つです。


・いたわり
・慰め
・思いやり
・恋の予感
・陽気で優しい

これらの花言葉は、ギリシア神話を由来になっているものがあるのだとか。

また、英語では3つの花言葉があります。


・眠り
・想像力
・忘却

これらの花言葉は、ポピーの催眠効果が由来となっています。

「癒し」と「眠り」の花言葉の由来となった神話

ポピーの花言葉には「いたわり」「慰め」「思いやり」「眠り」などがあります。
これらは"癒し"をイメージさせる言葉が多いですが、これらはギリシア神話が由来となっています。

豊穣の女神デメテルは、最愛の娘を冥界の王ハデスに奪い去られ、悲しみに打ちひしがれていました。
傷ついたデメテルの心を癒すために、眠りの神であるヒュプノスはポピーを贈りました。
このポピーのおかげでデメテルはようやく眠ることができ、心と体を癒しました。

この物語が、ポピーの花言葉の元になっているといわれています。