背番号10は、世界共通でサッカー選手が憧れる特別な番号であり、攻撃の要となるエースナンバーとして知られる。1958年FIFAワールドカップスウェーデン大会で、サッカーの神様こと当時17歳だったブラジル代表FWペレ(2022年没)が母国を初優勝に導いた時、たまたま割り振られた背番号が10番だったことに始まる。
最近では、日本時間6月17日に行われたユーロ2024予選グループC第3節のイングランド代表対マルタ代表戦(4-0)で、プレミアリーグのリバプールに所属するイングランド代表DFトレント・アレクサンダー=アーノルドが、通常サイドバックながら背番号10で起用されたことが話題になった。アーノルドは同試合で中盤の一角としてプレーし、1ゴールを含めた素晴らしい活躍でマン・オブ・ザ・マッチ(MOM)を獲得した。
特にサッカーの母国と呼ばれるイングランド代表の背番号10を託される選手は、これまでも時代の象徴を意味してきた。ここでは、上述のアーノルドの活躍をきっかけに、同選手と同じリバプール在籍中にイングランド代表で10番を着用してきた6選手を紹介する。
ジョン・バーンズ(1987-1997)
1987年にワトフォードからリバプールに加入したMFジョン・バーンズは、チーム初の黒人選手だ。同クラブで通算407試合に出場し108ゴール101アシストを記録し、1997/98シーズン途中までプレー。1992/93シーズンに、イングランド代表の10番を着用した。
リバプールの初年度である1987/88シーズンは、ホームデビュー戦でゴールを決めると、リーグ戦15ゴール14アシストの活躍でFWA年間最優秀選手賞を受賞。その後も活躍を続け、1989/90シーズンにはリーグ戦22ゴール12アシストで得点王、2度目のFWA年間最優秀選手賞とPFA年間最優秀選手賞をW受賞し、リバプールのリーグ優勝に貢献した。
同シーズン含めて2度のリーグ優勝(1987/88、1989/90)、2度のFAカップ優勝(1988/89、1991/92)、リーグカップ優勝(1994/95)でタイトルを手にしている。