「ここに引っ越してきて、食料品の質の大きな違いに気が付いたわ。すべてのものの質と同様にね。アメリカ人はコーンシロップやすべてに抵抗するべきよ」と述べ、「ショッキングだわ」と締めくくった。
動画は130万回以上再生されている。「同意するわ。私たちがもっと頑張らなければならない」と賛同を示す声や、なかには「ヘルスケア産業がアメリカ最大のドル箱だから」といった陰謀論めいたコメントも投稿されている。
なお米国のハインツは、通常のトマトケチャップのほかに、コーンシロップを含まない「オーガニック・トマトケチャップ」、「人工甘味料不使用のシンプルなトマトケチャップ」を販売している。
ウォルマートのECサイトでの現在の販売価格は、20オンスの通常版が3.48ドルなのに対して、シンプル~は3.98ドルと50セント高い。オーガニックは20オンスの代わりに14オンス容器で販売され、価格は3.98ドルとされている。
日本で流通している通常のハインツの原材料は、「トマト、砂糖、醸造酢、食塩、にんにく、香辛料/香辛料抽出物」とされている。
農業政策のせい?
米疾病予防管理センターの疫学者、カレン・シーゲル博士は2016年8月に医学誌JAMAに掲載された論文で、政府が補助金を拠出する農産物と健康の関係を調査した結果、補助金を受けた農産物を使用した食品を多く食べる人ほど、心臓病のリスクが高まる可能性があると指摘した。
米政府の農業補助金は、トウモロコシ、大豆、小麦、米、ソルガム、乳製品、家畜の生産に資金提供することに重点を置いており、1995年から2010年までの間、これら7品目に1700億ドルが費やされた。シーゲル博士は、こうした補助金付き商品の大部分が、高脂肪の肉や乳製品、精製穀物、高カロリーのジュースやソフトドリンク、加工食品やパッケージ食品に変換されていると指摘。トウモロコシでは、約5%が高果糖コーンシロップに変換されていると説明している。